1998 角川書店 山本 文緒
「私は好きな人の手を強く握りすぎる」離婚を経験した30過ぎの水無月が、弁当屋でのバイト生活のさなか、好きだった芸能人に出会う。そこから始まる女の熾烈を極める恋という名の戦いの物語。
依存体質の人の話かな?豪胆な男性はかっこいい。女だったら一度くらい遊ばれたい(かな?)主人公と母親との関係が興味深かった。母娘のテーマの本があった気がするが、読みたい。
1998 角川書店 山本 文緒
「私は好きな人の手を強く握りすぎる」離婚を経験した30過ぎの水無月が、弁当屋でのバイト生活のさなか、好きだった芸能人に出会う。そこから始まる女の熾烈を極める恋という名の戦いの物語。
依存体質の人の話かな?豪胆な男性はかっこいい。女だったら一度くらい遊ばれたい(かな?)主人公と母親との関係が興味深かった。母娘のテーマの本があった気がするが、読みたい。
1975 新潮社 筒井 康隆
相手の心を読める七瀬が家政婦として働き、その家に渦巻く感情をつぶさに観察する。8軒の家が短編形式になっている。
テーマの「ぶっ壊れた家族や家庭」はスキなのだけど、、、うーん、ぬるい?主人公を含め、典型的な人物像でリアリティがない…。アンリアルなまでのぶっ飛んだ個性があった方がより、リアルになる気がするのは気のせい?事実は小説よりもアンリアルなり。
邦人男女、ドナウ川で心中。33歳の指揮者と19歳の女子学生。この事件が内包する違和感が筆者の心をとらえ、取材を開始することになる。心に迫るノンフィクション。
きた。きつかった。たぶん、くる人にはくると思う。若いときに読まないでよかった。
1998 集英社 村山 由佳
大学生でバンドにせいを出す涯は大学の教師のマリコと深い仲になる。マリコは既婚者であり、いわゆる不倫の関係であるが、涯にとっては恋以外のなにものでもない。バンドのボーカルであり、涯の幼馴染の通称“うさぎ”はそれを心配するも不器用で、自分は恋を成就させることができない。バンドと恋と友情。青春ど真ん中ストーリー。
はじめの方はチープな少女小説のような印象。だが、少女小説よりも突っ込んだところまで描くことができるため、体を合わせることが悲しさを演出している。気付いたときには不器用なヒロインに没入していました。やっぱり女の子の方がよく描けているのかな。
1999 集英社 村山 由佳
高校生の物語。サーフィンにとりつかれている光秀と、副生徒会長の恵理。自分の性的衝動が抑えられない恵理はあるとき、誰でも相手にするという光秀の家に押し入り、関係を迫る。性、恋、家族、性などのテーマを盛り込んだ青春物語。
すごい分かりやすいキーワードを盛り込んだストーリーになっているために、典型的になっている感がなくはない。全体の物語としてはキレイにまとまっている、というか、まとまってしまっている。中学生や高校生が読んだら衝撃をうけるのかもしれない。
2001 角川書店 大崎 善生
主人公の山崎のもとにかかってきた一本の電話。受話器の向こうから聞こえてきたのは、かつて付き合っていた由希子の声。現在と過去が混ざり合い一本の線となって流れ出す。
ちょっと自分の中で整理できてない感じ。良いとも悪いとも言えない。すごい技巧的だし、ストーリーも後半に向かって面白くなっていくが、その中で感じた感情というものが一言で表せるようなものではなかった。悲しいでも嬉しいでも爽やかでも喪失でも虚無でもない。感情を排除するような運命というか必然というか絶対。よくわからない。
2000 新潮社 田辺 聖子
田辺聖子が描く恋愛、それに続く結婚を描く12の短編。
なんかイイなぁ~というのもあったけど、全体的には平和な感じ。手ぬるいというか、前に読んだのはもっとシビアだった気が。けど、好きです。
「森三中」の大島さんとの結婚した放送作家の破天荒な結婚生活を洗いざらいブチまけた痛快エッセイ。結婚の経緯から、2年後の生活までが綴られている。超シモネタ系のエピソードから胸キュンエピソードまで満載で、結婚の定義を揺さぶる問題作!!
初めから大爆笑した!!さすが売れっ子劇作家という感じ。けど、ほんとに可愛いなぁ~と思うシーンもいろいろあった。最後は温かい気持ちになる。あまり結婚というものに良いイメージがわかなかったけれど、こういう結婚生活ならばいいなぁ~という憧れすら沸いた。う○こを見せ合えるそんな温かい家庭を作りたいと思いました(←ちょっとズレちゃってる)
2001 土屋豊, 雨宮処凛, 伊藤秀人
右翼団体に実際に属している(いた)雨宮さんを中心としたドキュメンタリー。右翼バンドもやっている。監督に渡されたハンディカメラでイジメられて居場所がなかった自身の話や右翼団体に入ったキッカケ。彼女はカメラを持って、北朝鮮へ行って思想を学んでくる。おまけに北朝鮮ではヨド号事件(右翼組織によるハイジャック)の関係者がお酒によって冗談とか言っているところまで撮影されている。ドキュメンタリーの撮影を通して変わっていく彼女が心境と共に綴られている。
ちょっとレビューに書こうか否か迷ったが、当時の話題作だったようなので、大丈夫と判断。。おもしろい。心情の吐露とか大好きだけど、社会との関係を築けない空虚感がある、生きているのだか死んでいるのだかわからない、リストカット、自分がない。そんな女性もカメラの前では普通に悩む女性。見れば見るほど普通に見えてくる。言っていることも理性的で自分や世界を冷静に理解している。たまに天皇がいないと生きていけない、とか言っているけど…。雨宮さんは親天皇、民族主義。監督は反天皇、個人主義派。この構図も面白いけど、雨宮さんは何か監督に恋心を抱く?!何気に編集や構成もしっかりしていて、起承転結になっているし、低予算。素晴らしいです。
つーか、ちょっと検索したら…。雨宮さんって有名なの?これを機に本も出版しまくっているみたいだ…。どれか読も。
2005 集英社 河岡 義裕
鳥インフルエンザの現状と著者の研究の歴史をつづった本。理論的な部分も図によりわかりやすく解説されている。
会社で鳥インフルエンザにはまっている?人がいるので本が転がっていたので読んでみた。著者の研究の道のりが入っているためにタイトルのインフルエンザというのが薄れてしまっている感がある。けれど、日本ではあまり報道されていないが鳥インフルエンザの危機は着実に広がっており、その規模はわからないがパンデミック(世界的流行)の日は必ずくると思わせられた。
著者の研究の話もおもしろかった。アメリカと日本の文化の違いから、新しい論文を発表したとたんCAIからコンタクトがあったというエピソードや、新しい発見に至る過程など研究を志す人には研究のおもしろさの何たるかが伝わる一冊ではないだろうか。