椿の花咲く頃

2019 韓国KBS チャ・ヨンフン

 たまたま見た作品だが、素晴らしい作品。大ファンです。

登場人物

 ドンベクはシングルマザーで幼い息子を育てている。田舎町オンサンに越してきて、「カメリア」というスナックをくる。ヨンシクは学生時代から腕っぷしの強い熱血正義感で、自分でいろいろな事件を解決してしまう。それが功を奏して警察官に就任して、ソウルに赴任する。

物語の始まり

 ドンベクが開店した「カメリア」はその魅力に惹かれて男性客で繁盛する。奥さんたちが切り盛りするケジャン屋の夫たちは身内の店では気軽に話をできずに、カメリアにたむろするようになる。ケジャン横丁の奥さんたちはそれを嫌い、未婚の母であるドンベクに偏見をもっていじめるようになる。
 それから6年後、ソウルで働いていた熱血正義漢の警察官ヨンシクが、半ば左遷される形で故郷に赴任する。意中の女性が見つからなかったヨンシクだが、偶然見かけたドンベクに一目惚れする。
 その頃、世間では6年前にオンサンで起こった未解決の連続殺人事件が、再び関心を集めていた。

テーマ

 ドンベクはカメリアで絡んでくる男性客に確固たる態度で対応する。それがヨンシクがドンベクに真に心を奪われた瞬間である。長いものに巻かれない。シングルマザーや片親がいない人はマイナーな存在であっても胸を張っていきる。ヨンシクも正義感で弱いものに味方して長いものには決して巻かれない。そしてアンチミソジニーであり、女性を軽視する男性と、弱者を軽視するものと戦う。

最後に

 マイナーなものを軽視する文化はどこの国でもあると思うが、それに立ち向かう人々の姿は清々しい。日本や韓国のような男性優位の国では女性蔑視も重要な問題で、それにあがらう姿も美しい。男性である私はヨンシクのようでありたい。男性にも見てほしいけど、女性が見る作品なのかなぁ。そういえば、コン・ヒョジンが整形感がなくて好感が持てる。整形というのもメジャー主義だし、女性蔑視の要素があると思う。

 少子化の原因は、経済問題もあるけど、女性蔑視を重要視している女性と、それを軽視する男性のアンマッチもあると思っている。男性もぜひぜひ見て、ヨンシクのような漢になってほしい!