古代への情熱―発掘王シュリーマン自伝

1984 角川書店 シュリーマン, 佐藤 牧夫

 

貧しい環境から身を起こし、巨万の富を築いたあと、子供時代からのイーリアスを読んで夢みていたトロイの発掘に乗り出す。そんな数奇で壮大な夢を実現したシュリーマンによる自伝。

6週間で一言語をマスターするってどういう頭の構造しているんだよ!って思うけど、そんな特質も彼のパーソナリティーの形成にたぶんに影響しているに違いない。彼の日本への旅行記は読んだことがあるけど、日本を好意的に書いてあった。

フラワー・オブ・ライフ 4 (4)

2007 新書館 よしなが ふみ

 

白血病だったため1年1ヶ月遅れで入学してきた花園春太郎。ぬいぐるみのようなかわいさを持つ三国君。アニメ漫画萌え系キャラ大好きオタクなでかい高校生、真島。大河少女漫画を描く武田さんを加えて、漫画を描き始める。学園青春ストーリー、、、ではとても括りきれない人生をテーマにした作品。

素晴らしかった。テクニックもストーリーもテーマも。

にあんちゃん 十歳の少女の日記

2003 西日本新聞社 安本 末子

 

戦後間もない昭和28年。幼くして父母と死に別れて、兄弟四人で暮らしていく様子が描かれている小学生の末子の日記。

父が「にあんちゃんのころは・・・」とよく言っていた。その日記が復刻されているのを知って買ってみた。素直な感性に涙が出ることたびたびだった。「くつがなくて修学旅行に行けない」「茶碗が家に一つしかないから、お客さんを呼べない」など、想像を絶している。恵まれすぎている自分が憎らしくなるくらいだ。

ゴリオ爺さん

1972 新潮社 バルザック, 平岡 篤頼

 

資産をつぎ込んで、二人の娘をパリの社交界に送り出し、自分は貧乏暮らしをしているゴリオ爺さん。同じ下宿屋に住む、貪欲に出世を望むラスティニャックが娘と仲良くなり幸せに過ごすことを、ゴリオ爺さんは喜ぶ。しかし、娘たちは幸せから遠ざかっていく。

人のセックスを笑うな

Happinet(SB)(D) 2008年7月25日

 

「背中痛くなかった?」

美術学校生のみるめは20才年上の講師ユリを好きになる。それを察知した仲間のえんちゃんは浮かない。有頂天のみるめだったが、ユリは結婚していた――

イチャつく様子がすごくうまく描かれている。永作さんは可愛いすぎる。映像の間が何とも心地よく、おりはさまれるロング・ショットも気持ちいい。どっぷりキタタタ。