あなたには帰る家がある

1998 集英社 山本 文緒

 

この生活が幸せだと思うようにしてきた平凡な家庭の主婦・綾子は秀明に惹かれてしまう。家庭に合わない妻をもった秀明は平和な家庭を切り盛りしている綾子に思いを寄せる。夫婦の役割などを含めた結婚の意味を問う作品。

健全な不倫の話。

結婚願望

2003 角川書店 山本 文緒

 

「未来永劫、家族として、一番近しい人として助け合って生きていこうねなんて誓ったところで、そんなものは空約束だ」

山本文緒さんの結婚観をまとめたエッセイ。
結婚願望がある人が読むものではないと思う。

多くの人が結婚する理由がわかった!
多くの人が結婚しているからだ!

そして私は一人になった

2000 幻冬舎 山本 文緒

 

32歳付近の山本さんの日記。

テレビ番組の“いいとも”が見れなくて、オリンピックに毒ずく山本さんというのも笑ってしまった。親近感覚える。鬱傾向について触れられているが元気になってほしい。おまけのインド旅行記も面白い。

ブルーもしくはブルー

1996 角川書店 山本 文緒

 

広告代理店勤務のスマートな男と結婚した蒼子は、6回目の結婚記念日に年下の恋人と旅行中、自分とそっくりな容姿の蒼子と出会った。彼女は自分とまったく同じ記憶を持ち、違う相手と結婚した自分自身だった。そして彼女とお互いのパートナーを交換することにした。別の人生を選択できたら?ホラーより怖いファンタジー。

ファースト・プライオリティー

2005 角川書店 山本 文緒

 

31歳の女性をテーマにした30もの短編集。

どうやって、こんなに沢山の人たちを作り出せるのだろう?と不思議。ちょっとテーマとは離れているけど「バンド」は普通にグッと来た。『「息子」「チャンネル権」「空」「当事者」が好き。どれもスゴイけど、これを読む自分に後ろめたさというか不健全さを感じる…。

絶対泣かない

1998 角川書店 山本 文緒

 

働く女性をテーマにした15の短編集。

山本節は若干影を潜めて、普通にほろりとする。エッセイの方に書いてあったが、『自分は作家ではなく、自分の仕事が作家なのだ』と。この言葉に通じるものもあった。うん、仕事で考えることがある女性にはお薦めかな?

紙婚式

2001 角川書店 山本 文緒

 

結婚をテーマにした短編集。
結婚の予定がある人は読んではダメです。
鬱になること間違いなし!!

ホラーです。きっと現実はこんなんじゃないよ。もっと幸せ一杯なんだよ。同僚に気持ち悪いスプラッター映画の冒頭を見せられたので、仕返しに「ますお」を読めと貸し出しました。

トワイライト

2005 文芸春秋 重松 清

 

新聞に掲載された広告。小学校の卒業記念に埋めたタイムカプセルを掘り出すというもの。40歳前後になった旧友たちと26年ぶりにかつての新興住宅地の母校で再会する。行き詰まる現実に向き合うそれぞれの人生。人生の黄昏に生きる彼らの幸せとは。

家庭や会社などをテーマにしているが、ぬるい。自分が「疾走」を意識しすぎなのか。

オトメン(乙男) 1 (1)

白泉社 菅野 文

 

剣道部の主将でキリリとした風貌の飛鳥。質実剛健、絵に描いたような日本男児。しかし彼は少女マンガ、ぬぐるみが好き、料理はうまいし、お菓子も作れる「オトメン」でした。

料理をサラっと作れるってカッコいいよなぁ~。超あこがれる。俺もオトメン目指してがんばりたいと思いました。え??やっぱり萌えより、トクンでしょ?

君に届け 1 (1)

2006 集英社 椎名 軽穂

 

陰気な雰囲気のせいで怖がられてしまう“貞子”。でも本名は爽子。自分と違う爽やかな風早に憧れを抱きはじめる。

妹のお薦めでショウガナク読みました(と言っておく)まあ、さすがに学園ものはキツイだろうと思っていたが、いや、もう、これがド真ん中!クラスの端っこにいるのだけど、真摯に生きているっていうヒロインがドつぼです。友情もいいし、なんかウジウジしていないストーリーがイイ!悶々状態に突入する伏線を鮮やかに裏切っていく。これはドラマ化か映画化するでしょう。早く次の巻でないかなぁ~。