ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

2002 ダイヤモンド社 エリヤフ ゴールドラット , 三本木 亮

 

物語仕立ての読みやすい経営の本。
1で向上をまかされて成功した主人公は2では副社長になっている。自分の所轄の3社が売却されるという危機にたたされるが、それを問題を解決するツールで乗り切っていく。
紹介されている思考プロセスを使って、まずは家庭の小さな問題を解決する。それから会社の問題に適用するという読者に分かり易くするための流れが作られている。こういう本は読んで終わりになりがちだが、ぜひ実践してみたい。

インドへの道

2005

 

イギリス占領下のインド。
インドで働く婚約者の青年を訪ねて、はるばるイギリスから来る女性と、青年の母。インドで異国情緒に触れたかった二人は自国イギリス人のインド人への高圧的な態度に困惑します。
それでも二人はインドを知るために、若いインド人の医師の青年とインド人に理解のあるイギリス人の大学教授との4人で、郊外の洞窟への旅行に出かけます。
しかし、そこで事件が起こり、インド人医師が裁判にかけられてしまう…。

独立を目指すインド国民。専制的に振舞うイギリス人。異国で自分を見つめなおすヒロイン。その中で揺れ動く愛。混迷を極める政治描写の中に異国インドの神秘的な芸術、文化の描写が織り込まれます。

しかし物語が壮大すぎて、2時間に収めるのがキツかったのかもと思ってしまいました。

エド・ウッド

2005 ジョニー・デップ

 

最低の映画監督をジョニー・デップが好演。ジョニー・デップの中で好きな映画の一つ。

デップの独特の演技が作品全体をキレイに纏め上げています。映画を撮るだけが好きで作品自体は散々なエド・ウッドだけど、そんなダメ監督を好きになってしまいます。

デッドマン

1997 ジム・ジャームッシュ ジョニー・デップ

 

ジョニー・デップの作品の中で好きな作品の一つ。

モノクロームの画面が美しい!ジョニーデップの細やかな演技を通して、アメリカ先住民の血を引く彼の思いが伝わってくるような気がします。

“死”に向かい合うことで、本当の“生”に気づく。
一番好きなシーンは銃弾に倒れた子鹿を抱くようにいっしょに倒れるシーンです。死を体感しているような真上からの神秘的なカットも最高です!

プライベート―仕事・恋愛・好き・嫌い 悲しいのはなんでかな

2002 マーブルトロン 佐藤 真由美, 枡野 浩一

 

柔らかく壊れそうな感性を感じます。
短歌という短い言葉のつながりの中に、筆者の鋭い視点から見た恋愛のせつなさ、悲しさが織り込まれています。けれど、それを滑稽に思っているような冷静な筆者が見え隠れします。
恋愛を目の前にしたよりも、一通りの恋愛をした人が共感できる本かもしれないですね。

赤頭巾ちゃん気をつけて

2002 中央公論新社 庄司 薫

 

青春小説。多感な学生が世界の根源的な問題に立ち向かいつつ、日常に感動する。知性とは何か?やさしさとは何か?何を指向して生きるべきか?真の問題に立ち向かわない世の中に烏合するべきか?
時代は違うが現代でも問題の本質はかわらず共感できる点が多い。迷える10代後半くらいの人や、昔迷っていた大人たちにお勧めかな。

はじめてのインド料理―HEALTHY WAY TO INDIAN COOKING

1996 文化出版局 ミラ メータ, Mira Mehta

 

歴史の長いインド料理。医食同源の考えが浸透した料理がわかりました。日本で食べているカレーはアボガド巻きのようなもので、現地のものとは似ても似つかないですね。カレーはバラエティ豊かな味噌汁のようなもので毎食食べるようです。
カレー以外にも、炒め物、ヨーグルトのサラダ、酢の物、デザート、全粒小麦粉を使ったチャパティ―の作り方なども紹介されています。
食材の中にある”ししとう”は”青とおがらし”の間違いですかね??

インド、カレーの旅―本場の味を求めて、インドカレーめぐり

2001 文化出版局 ミラ メータ, Mira Mehta

 

インドの地方ごとのカレーが紹介されています。
カレーというのは煮物全般を示すようで、インドでは一食に小皿にもられた何種類ものカレーが並ぶようです。カレーの基本的な作り方が紹介されていて、そこから発展する形の様々な色とりどりのカレーが紹介されています。魚が豊富な地方などは魚のカレーなども紹介されていて、なじみの薄いヨーグルトのカレーなども、ぜひ挑戦していたい一品です。

はじめての修験道

2004 春秋社 田中 利典, 正木 晃

 

仏教、神道、陰陽道などの神仏混合の宗教。その歴史や服装などの説明から、修行の様子まで平易な言葉でわかりやすく記されている。最後には修行への参加方法、費用などにも触れられている。
個人的には以前から謎だった”鬼”の概念について理論的に説明されていて謎が解けてよかった。

戦争と平和 1

1972 新潮社 トルストイ, 工藤 精一郎

 

20代前半で読んで人生をゆすぶった1冊。もっと早く読めばよかった。壮大な物語を通して戦争や人生の幸福などが描かれている。
私は文学も大作も初めてで、ぜんぜん読み進められなかったので、まず映画を見みました。