アレクサンダー大王―未完の世界帝国

1991 創元社 ピエール ブリアン, 福田 素子, 桜井 万里子

 

カラーの絵や写真もちりばめてアレクサンダーの偉業を解説した書籍。歴史的意義にも触れている。

アレキサンダーがものすごいスピードで征服できたのは、天才的な戦術もあったのだろうが、ダレイオスが治めていたペルシャのリソース・インフラがあったからだと感じた。またそのリソース・インフラを使ったからこそ簡単に滅びたのだと思う。

さらに注目すべきは「アレキサンダーと近代植民地主義」の項だろう。なぜ彼がこんなにメジャーかがはっきりする。

「19世紀半ば以降、アレキサンダーが成しとげた業績は、中等教育を受ける生徒の教材として取り上げられるようになった。当時の教科書において一貫して強調されているのは、ヨーロッパ以外の国々に工業文明をもたらした植民地制服の積極的な面だった。平和、諸民族間の融和、都市化と商業の進展、ヨーロッパからの文化モデルの伝播など。それらは、ヘレニズム時代からローマ時代にかけてプルタルコスや他の多くの作家たちが述べてきた決まり文句の、陳腐な繰り返しにすぎない。」

「教科書の執筆者たちは、古代の作家たちの記述にあるアレキサンダーの性格のかんばしくない面を、目立たないように隠したり、さらに否定してしまう傾向があった。同時代の政治家や文筆家(ナポレオン、モンテスキュー)の判断が、しばしばその拠り所として持ち出された。」

「神父はアレクサンダーの制服に見いだした「科学的」意義を強調するのである。以後多くの作家たちが、躊躇なくこのアレクサンダーの制服を「発見の旅」に仕立て直すことになる。これはR・ドマンジョンの主導のものに作り上げられた「植民地地理」のきわめて特徴的な視点である。」

日本一元気な30人の総合商社

  • 寺井 良治
    小学館
    2010年6月16日

旧日商岩井(現、双日) の社内ベンチャー会社を改造した寺井社長による熱いメッセージ。

その一つが「総合商社はインキュベーターたれ」。

「神戸製鉄所、帝人、サッポロビール、IHI、日本セメント、昭和シェル…。いずれにも名だたる大企業ですが、みなさんはこれらの企業がたった一つの会社によって育て上げられたことをご存知でしょうか。それが、日商岩井の前身に当たる「鈴木商店」です。」

Webサービス開発徹底攻略 (WEB+DB PRESS plus)

勝間 亮, 石田 忠司, 吉田 俊明, かなだ まさかつ, 牧本 慎平, 成田 一生, 舘野 祐一, 濱崎 健吾, 鈴木 慎之介, 齊藤 宏多, 杉谷 保幸, 江口 滋, 上谷 隆宏, 青木 俊介, 久保 達彦, 池邉 智洋, 谷口 公一, 田淵 純一, 伊野 友紀 技術評論社 2013年1月26日

 

メジャーWebサービスの裏側。

非常に勉強になった。クックパッドが一番混み合うのはバレンタインデーとは。

ヒーローを待っていても世界は変わらない

反貧困ネットワークで知られる著者によるメッセージ。

政府ができることとNGOができることは当然違い。湯浅氏はNGOからの社会にアプローチしていく。(というような内容だったと思う)

通信技術が発展した現代は、トップダウンの政府よりもゲリラ的に活動できる組織の方が効率的で末端まで手が届くように感じた。多くの人が参加すれば意外にいろいろ動くのではないか。まずは参加です。