氷葬

2004 文芸春秋 諸田 玲子

 

夫の知己を名乗る男に辱められ、激情からその男を殺める。死体を沈めた沼は氷結したが、悪夢は終わらない。

映画化でも狙っていたんじゃないかというようなコテコテの展開。

マルクス・エンゲルス 共産党宣言

1971 岩波書店 マルクス, エンゲルス, Karl Marx, Friedrich Engels, 大内 兵衛, 向坂 逸郎

 

マルクスさんとエンゲルスさんによるプロレタリア運動について書かれた社会主義の古典。

あとがきによると「尽きない泉として、われわれの生活の中に理論的および政治的な智慧の流れを送っている」らしいけど、どうも文章が煩雑に感じて内容がよく分からなかった。そもそも「今日までのあらゆる社会の歴史は支配階級の闘争の歴史ではない」と思う。

日本神話と古代国家

講談社 直木 孝次郎

 

古事記や日本書紀は、自然に民衆に語り継がれているような「神話」ではなく、政治的意図などが含まれた文章であると分析した書籍。またその記述にあわせるために天皇陵が作られたりしたという。

ゴリオ爺さん

1972 新潮社 バルザック, 平岡 篤頼

 

資産をつぎ込んで、二人の娘をパリの社交界に送り出し、自分は貧乏暮らしをしているゴリオ爺さん。同じ下宿屋に住む、貪欲に出世を望むラスティニャックが娘と仲良くなり幸せに過ごすことを、ゴリオ爺さんは喜ぶ。しかし、娘たちは幸せから遠ざかっていく。

夢にも思わない

2002 角川書店 宮部 みゆき

 

僕は毎年、白河庭園で行われている虫聞きの会に参加した。クドウさんが参加するのを聞いたからだ。けれど庭園で僕を待っていたのは殺人事件だった。そして被害者はクドウさんのいとこだった!警察は犯人を追うけれど、真相は追わない。僕は真相をつきとめることに決めた。クドウさんを守るために!

中学生の僕と友達が真相を追っていく。家族の問題とか絡んでいるけど、なにか深みがない…。