世界おもしろ比較文化紀行〈2〉ビッグマックプリーズ!!

2001 心交社 小屋 一平

 

世界各地のマクドナルドの面白メニューと、コカコーラ+ソフトドリンク、旅の失敗談などのエピソードが読みやすいタッチでかかれている。各言語でのビックマックの注文の仕方が書いてある。

マハラジャバーガー、サムライバーガー、ばったもんのスプライトなど内容は盛りだくさん。読みやすくて、おもしろい!バックパックな旅行者にはお勧め。

ということで、各国に行ったらマクドナルドに行くべし!私として回転寿司やコンビニも面白いのでお勧め。

老子

1997 中央公論新社 老子, 小川 環樹

 

書き下し、漢文、日本語訳、訳注、(解説)の順に書いてある。文の意味が続かないところや、解釈に諸説あるような解説があったりして、訳者にも意味がわからないところがあるという姿勢が好感がもて、その意味が捉えられないことがあること自体が「老子」である気もした。「大器晩成」「上善水如」なども出てくる。

仏教とキリスト教―どう違うか50

1986 新潮社 ひろ さちや

仏教とキリスト教を一般の人に分かり易いような平易な質問によって対比させることによって、それぞれの宗教への理解を深めるというもの。

その成り立ちから、発展、現在の形にわたり、非常に分かり易く、さらさらと一気に読めた。お勧めです!この人は他にも同じような本をたくさん書いているようですね。

数字が証す中国の知られざる正体―「21世紀は中国の世紀」のウソを暴く

2002 日本文芸社 石 平

 

華やかな中国の成長の裏にあるマイナスなことがらに新聞記事などを情報源にして、スポットを当てた本。あまりにもマイナスな面を注視しすぎているところが気になるが、的を得ているところもあると思う。

ヒンドゥー教と仏教―比較宗教の視点から

2001 ナカニシヤ出版 西尾 秀生

 

ヒンドゥー教と仏教とが成り立ち、発展の過程が主にインドの文化、風習の影響と共に説明されている。テーマにしてはわかりやすく、学術論文チックではない文体で読みやすい。
最後にはインドの近代思想家クリシュナムルティにも話が及んでいる。バラモン出身で階層や宗教を否定して新しい思想を広めたという点において釈迦と似ているらしい。この人の本も読んで見たいと思った。

PLANET ZOO 地球動物園

1992 自由国民社 平本 メリエル

 

大学時代読み、衝撃を受け、ベジタリアンを指向するようになった本。
牛肉を生産するために熱帯雨林が焼き払われている、食肉のにわとりはストレスを軽減するために一生真っ暗なところで飼育される、フォアグラのつくりかた、マクドナルドのハンバーガー1つでどのくらいを熱帯雨林に換算するとどのくらいの面積になるか、など衝撃的な内容。
カールルイスはビーガン(乳製品を食べないベジタリアン)。肉をやめて植物に切り替えれば、世界の食糧難が解消されるなど著者の切実な願いが込められている。

無花果日誌

2002 角川書店 若合 春侑

 

女子高を舞台にした青春小説。
多感な女子高生の主人公から見た日常、学校生活、教師との関係、異性との交流、を口語で語る。

全体的にリアルを追求してTypicalになってしまい、逆にリアリティがなくなってしまっていると感じた。

2時間でわかる図解 インドのしくみ―人口10億人の成長大国の政治・経済・ビジネス・社会

2001 中経出版 島田 卓

 

非常にわかりやすくインドの近代史、文化、ビジネスをバランスよく包括的に書いてある本。軽い本に見えるが著者はすごい経歴の人で、内容の骨子はしっかりしていて、日本の外交の批判まで織り交ぜてある。

ホットメールを作ったのはインド人、新生銀行のシステムはインド製、役員にインド人がいる。シリコンバレーには750社ものインド人社長の会社がある。インドすごい。

インド人は99x99の掛け算まで学校で覚えるらしいが、抽象的な思考に長けているように思う。

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

2002 ダイヤモンド社 エリヤフ ゴールドラット , 三本木 亮

 

物語仕立ての読みやすい経営の本。
1で向上をまかされて成功した主人公は2では副社長になっている。自分の所轄の3社が売却されるという危機にたたされるが、それを問題を解決するツールで乗り切っていく。
紹介されている思考プロセスを使って、まずは家庭の小さな問題を解決する。それから会社の問題に適用するという読者に分かり易くするための流れが作られている。こういう本は読んで終わりになりがちだが、ぜひ実践してみたい。

プライベート―仕事・恋愛・好き・嫌い 悲しいのはなんでかな

2002 マーブルトロン 佐藤 真由美, 枡野 浩一

 

柔らかく壊れそうな感性を感じます。
短歌という短い言葉のつながりの中に、筆者の鋭い視点から見た恋愛のせつなさ、悲しさが織り込まれています。けれど、それを滑稽に思っているような冷静な筆者が見え隠れします。
恋愛を目の前にしたよりも、一通りの恋愛をした人が共感できる本かもしれないですね。