ニライカナイからの手紙

2006

 

風希は母と6歳で別れ、母は東京にたつ。風希は沖縄で育ち、年に一度、誕生日に母から手紙をもらう。高校を卒業した風希は写真を勉強しに東京に来る。もちろん母に会うという目的もあったのだが…。涙なしには見られない感動のストーリー。

もちろん蒼井優さんは良い。というかメチャメチャ自然に泣いててビックリ。今まで見た中で演技が一番よかった。南果歩さんも母役として出ている。よいよい(^o^ ストーリはもう少し複雑でも良かったかも…。色やカットはキレイ。逆光ショット最高。何度か蒼井優さんの逆光ショットが出てくるがどれもキレイすぎ!額に入れて飾りたい!!

そういえば写真とサンシンやりたい。

あげまん

2005 伊丹十三 宮本信子, 宮本信子, 津川雅彦, 大滝秀治, 高瀬春奈, 北村和夫, 宝田明, 洞口依子

 

伊丹監督の代表作のひとつ。捨て子だったナヨコは老夫婦に育てられるが、中学を出たナヨコは芸者の世界に飛び込む。男に運をもたらすという「あげまん」ナヨコの半生を描く。

宮本信子さんが演じる若いころの主人公はちっと厳しい…?けど、彼女のなにか浮世離れしたような存在感はナヨコにあっていたと思う。浮気が発覚したときに「あげまん」はどう対処するのか?とか興味深々だったが普通だった…。クライマックスはちょっと盛り上がりに欠けた感がある。

本編に2回ほど出てくる主人公の決め台詞は実際にどこかの社長が奥さんに言われたとか聞いたことがあるので、人にもよるのかもしれないが、なるほどこういう風に言われると実力が引き出されるものなんだなぁ~と思った。しっかし、やっぱりパートナーが良くても本人の実力がないと駄目だろう…。無いものは引き出せないから。あいたたたた。

おっと、他の人のレビューを見て思い出した。「もう会えねぇのか。つまんねぇなぁ。」 は好きな台詞。言いたいし、言われたい。

ヘアスタイル

2006 岩田ユキ, ハロルド松村, 宮野雅之 浅見れいな, 浅見れいな, 山本浩司, アキ, 松尾政寿

 

浅見れいなさんをフィーチャーしたオムニバス。いちおうヘアスタイルというものが意識されていて「おさげの本棚」「アフロアメリカン」「マッシュルーム」という異なる監督による3話。「ストップ・ザ・自分探し」というサブタイトルもつけられているようだ。

映像は「嫌われ松子…」などのスタッフがかかわっているらしくウマい。コンセプトをしらないで見たので、浅見れいなさんがすべてで主演していると気付かなかった。それくらいうまく異なる人格を演じ分けられていた。表情も豊かで、体の動かし方も演じ分けている。それぞれの短編の世界に没入できた。

キッチン

2002 森田芳光 川原亜矢子

 

言わずと知れた吉本ばななの代表作。肉親を失ったみかげが、雄一の家に住まうことになる。不思議な空気感が漂う作品。

原作を読んだのは何年前だろう…。ストーリーはほとんど忘れてしまっていたが、テンポとか技巧的でない映像などが意外によかった。

芸能人とかに疎い私は主人公役の川原亜矢子って名前だけでは現在活躍している人だとはわからなかったが、後で知ってビックリ。

シネマ de 昭和 女の一生

2006 岩下志麻, 栗塚旭, 山田洋次, 小川真由美, 竹脇無我, 田村正和, 林光, 左幸子, 宇野重吉, 野村芳太郎

 

モーパッサン原作の女の一生を舞台を日本に移して再現。お嬢様育ちの主人公といっしょに育てられた女中を対比させる。不幸を重ねていく自立していない女性の一生を描く。

全体的にはかなりの完成度なのではないだろうか。しかし、私は何でこれを見ようと思ったのだろうか…。原作も読んだことがあってドンヨリしたのだが、また同じ気持ちを味わうことになった。

原作中の教会が絡んでいた部分がなかった。その教会とのからみで原作の父親が神について自分の意見を述べているところにいたく感動したが当然その部分はなかった。また主人公の妊娠はたしか「自分は妊娠している」と言って、夫に避妊をさせないことによって妊娠するという画期的な方法だったように記憶しているがそれがなかった。それは入れてほしかったなぁ。あと侮辱された父親が憤慨して刀を持ち出すところが日本的で良かった。

後は、、、劇中の若い青年が田村正和だと後で知ってビックリ。

CURE キュア

2001 黒沢清 役所広司

 

まったく関係ない人が頚部をX印に切り裂かれる連続殺人事件。殺人者はなぜそれを行ったかまったくわからない。刑事である高部は事件を追い始めるが捜査線上に人の心を操る一人の男が浮かんでくる。

怖い。ちょっと途中、見れなかった(笑)カットとか音とかが怖い。けど、なんだろうな。怖いだけっていうか、解決を見ないというか、納得できない。もっとCUREというテーマに肉薄してほしかった。

下弦の月 ~ラスト・クォーター

2005 緒形拳, 栗山千明, 陣内孝則, 蓜島邦明, 成宮寛貴, 二階健, HYDE, 落合扶樹, 黒川智花, 矢沢あい

 

家庭に居場所がないミヅキは仲間と戯れるのがスキだけど、彼氏に裏切られてしまう。町を彷徨ううちに不思議な洋館にたどり着く。洋館からは昔から知っている懐かしい曲が流れている。洋館でアダムという青年と出会う。19年に一度の下弦の月。矢沢愛原作のストーリー。

家庭問題が絡んでいるのは矢沢愛っぽいがミステリーチックなストーリー。原作は読んだが忘れてしまっていたが、複雑なストーリーにもかかわらず、意味がわからないところなどはなかった。随所に使われているCGもよかった。お金がかかってそう。ただ、全体としてはパッとしない。個人的には栗山さんの骨っぽい顔が苦手…汗。HYDEは美形というか何かかもし出していてよかった。

サタデー・ナイト・フィーバー スペシャル・コレクターズ・エディション

2003 ジョン・バンダム ジョン・トラボルタ

 

ニューヨークの下町。将来には期待をもてないゴロツキ仲間がいる。その中の一人であるトニーはダンスの才能があり、週末のディスコがみなに賞賛される場である。トニーはディスコであったダンスのうまいステファニーにほれ込み二人でコンテストを目指す。

ダンス以外はストリーは実は暗い。みんな問題を抱えている。けど、そういう印象が薄くなるほどダンスとバックの音楽がエネルギッシュだ。最後は爽やかに終わる。残念ながら日本でも普遍的なテーマになりつつあるんじゃないかな。

ハチミツとクローバー

年度: 2006 国: アメリカ 公開日: 2006年7月22日 大人気少女コミックがついに実写映画化。甘酸っぱい青春の時が、美しい映像になって新しいハチクロ世界を構築

 

美大を舞台にした恋愛+青春。それぞれが片思いをかかえている。

原作を知らずに見に行ったが、うーん。俳優とか演技とか舞台とかよかったが、やっぱり入りきらなかったのかな。ちょっと因果関係がわかりにくかったところもあった。蒼井さんはちょっと合なかったんじゃないかな。蒼井さんに脚本を合わせた方がいいんじゃないのかな、とか言ってみる。商業的には成功して欲しいので星を増やす、汗。次の映画化はのだめかな?

東京物語

2005

 

年老いた両親が子供を訪ねて広島から遥々東京に出てくる。子供たちは忙しく、あまり両親の相手を出来ない。唯一、戦死した息子の奥さんが血がつながっているわけではないのに大切に扱ってくれる。

丁寧な言葉遣いなどが新鮮。両親に挨拶する様など、儒教の影響が今よりも濃いような気がした。けど、外見的な様式の違いはあれ、現代と心情などは変わっていないのかなぁと思った。たぶん40代くらいの人は是非見た方がよいと思う。とりあえず、手紙をもらって返事を書いていない、ばーちゃんに手紙を書こうと思いました。