赤頭巾ちゃん気をつけて

2002 中央公論新社 庄司 薫

 

青春小説。多感な学生が世界の根源的な問題に立ち向かいつつ、日常に感動する。知性とは何か?やさしさとは何か?何を指向して生きるべきか?真の問題に立ち向かわない世の中に烏合するべきか?
時代は違うが現代でも問題の本質はかわらず共感できる点が多い。迷える10代後半くらいの人や、昔迷っていた大人たちにお勧めかな。

はじめてのインド料理―HEALTHY WAY TO INDIAN COOKING

1996 文化出版局 ミラ メータ, Mira Mehta

 

歴史の長いインド料理。医食同源の考えが浸透した料理がわかりました。日本で食べているカレーはアボガド巻きのようなもので、現地のものとは似ても似つかないですね。カレーはバラエティ豊かな味噌汁のようなもので毎食食べるようです。
カレー以外にも、炒め物、ヨーグルトのサラダ、酢の物、デザート、全粒小麦粉を使ったチャパティ―の作り方なども紹介されています。
食材の中にある”ししとう”は”青とおがらし”の間違いですかね??

インド、カレーの旅―本場の味を求めて、インドカレーめぐり

2001 文化出版局 ミラ メータ, Mira Mehta

 

インドの地方ごとのカレーが紹介されています。
カレーというのは煮物全般を示すようで、インドでは一食に小皿にもられた何種類ものカレーが並ぶようです。カレーの基本的な作り方が紹介されていて、そこから発展する形の様々な色とりどりのカレーが紹介されています。魚が豊富な地方などは魚のカレーなども紹介されていて、なじみの薄いヨーグルトのカレーなども、ぜひ挑戦していたい一品です。

はじめての修験道

2004 春秋社 田中 利典, 正木 晃

 

仏教、神道、陰陽道などの神仏混合の宗教。その歴史や服装などの説明から、修行の様子まで平易な言葉でわかりやすく記されている。最後には修行への参加方法、費用などにも触れられている。
個人的には以前から謎だった”鬼”の概念について理論的に説明されていて謎が解けてよかった。

戦争と平和 1

1972 新潮社 トルストイ, 工藤 精一郎

 

20代前半で読んで人生をゆすぶった1冊。もっと早く読めばよかった。壮大な物語を通して戦争や人生の幸福などが描かれている。
私は文学も大作も初めてで、ぜんぜん読み進められなかったので、まず映画を見みました。

イスラム教入門

1998 岩波書店 中村 広治郎

 

イスラム教とは何か?を包括的に解説した本。
成り立ち、経典の解説、ユダヤ教イスラム教との関係、各派の解説をしている。一般的な読みものというよりも理路整然と書かれているが、学術的な感がありちょっと読みにくい。
一神教の中では一番後にできたイスラム教だがキリスト教と同じように解決できない問題があり各派に分かれていることがわかった。

いのちに触れる―生と性と死の授業

1985 太郎次郎社 鳥山 敏子

 

人生をゆすぶった一冊。
鳥山先生の小学校での授業の内容がかかれている。それは「にわとりを殺して食べる」というような過激なものだが、自分の”生”が他の生物の”死”によってささえられているということを直感的に経験できる素晴らしい授業だと感じた。

大人問題

2001 講談社 五味 太郎

 

人生をゆすぶった本。あまりにも衝撃的で本屋で立ち読みしたら泪が止まらなくなった…。
教育という問題にあまりにも理不尽で体面ばかりを気にして小さな価値観を子供に押し付ける”大人”という存在を真っ二つに切る。”先生”や”お父さん”という名を借りた権威主義を考える。学校という制度に対する問題提起。
義務教育というのは養育する子女を学校に行かせる義務であって、子供が学校に行く義務ではない。画一的な教育は日本を豊かにしているのか?と考えてしまう。