1996 中央公論社 司馬 遼太郎, ドナルド・キーン
司馬遼太郎氏とドナルド・キーン氏の対談。宗教、美、文学、日本に影響を与えた外国人、いろいろ深く広く語る。
ますらおぶり、たおやめぶり、とかポロっと出てきてわからんかった…。二人ともすごすぎて付いていけない(T T)
1996 中央公論社 司馬 遼太郎, ドナルド・キーン
司馬遼太郎氏とドナルド・キーン氏の対談。宗教、美、文学、日本に影響を与えた外国人、いろいろ深く広く語る。
ますらおぶり、たおやめぶり、とかポロっと出てきてわからんかった…。二人ともすごすぎて付いていけない(T T)
2006 ダイヤモンド社 野口 悠紀雄
第一章、日本の産業は変化していなくて駄目である。第二章、アメリカの産業はすごいのである。第三章、日本式の株の関係が駄目である。第四章、企業の社会的責任とか世迷いごとである。第五章、日本の財界は駄目である。第六章、グーグルとインテルとシスコシステムはすごいのである。第七章、郵政民営化は駄目である。第八章、人口減少は別に良い。第九章、小泉政権は税制を変えなかったから駄目である。第十章、年金を民営化すべし、地方自治とか地方が望んでない、東大もコンピュータサイエンスがないから駄目。第十一章、アイルランドかっこいい、FTAに労働者は反対すべし、農作物の輸入自由化すべし。
またも農作物の輸入自由化。消費税の目的税化の無意味はわかった。しかし、著者は相当グーグルマップに感動したらしい。
金子 勝 筑摩書房 2008年7月
我々にとって、障害者であってもそれが個性である、多様な個性のうちの一つであると思えるかどうかが問われています。そこまで行かないと、本当の意味での豊かな社会、多様で自由で平等な社会にはならない。
1)バブルの経済学
石油エネルギーなどの大きなエネルギー革命がないから、投資機会がなく、バブルが起こる…?バブルを説明している経済学もない。
2)構造改革の経済学
市場は万能ではない。政府主導の国家戦略が必要。
3)格差とインセンティブの経済学
結果の平等と機会の平等はどちらも重要。結果が機会を左右する。インセンティブが医療制度を駄目にしている。「大きな政府」vs「小さな政府」、官vs民、機会の平等vs結果の平等などは成長率を左右していない。
まあ、とうちゃんから薦められた本だから左よりだったけど、至極当然のことが書いてあったようにも思える。
2006 岩波書店 橘木 俊詔
統計によると格差が増加している。母子家庭、単身高齢者、若者。所得格差によって生産性は変わらない。効率性と公平性のトレードオフは両立しない。最低賃金の是正。日本の公的教育支出は世界最低レベル。日本の生活保護基準は厳しいすぎる。税の累進性の低下。逆進性の高い消費税。
兎にも角にも多様性流動性の高い活力ある社会。エントロピーを下げ続けない民族は滅亡する、と思う。
2006 文芸春秋 坂本 敏夫
実際の死刑の現場、イメージ。死刑までの過程。死刑囚の立場。構成した死刑囚。裁判で演技する被告。死刑を反対する遺族。法務省キャリア官僚。荒れている刑務所の所長。いろいろな側面から書かれていて興味深かった。
以前「もりのあさがお」を読んだときに買った本。死刑は賛成の立場で読んだ。なんにしろ刑務官の負担が大きい。心の優しい人ほど負荷が大きい。あまりにも悲しい。死刑制度を支えてくださって、本当にありがとうございます。
2004 岩波書店 西川 潤
…「追いつけ追い越せ」というキャッチアップ精神の下にナショナリズムが強調され、国民動員がはかられた。かつて、この精神は軍国主義の土台となった。戦前には、異なる意見は「非国民」としう言葉の前に弾圧された(しかし、最近もイラクでの日本人ボランティアらの拉致事件に際して、同じものの見方が「自己責任」と言葉を変えて、政府高官らから投げかけられたのをみると、いかに、この偏狭なナショナリズムが私たちのメンタリティの底に残っているかを痛感させられる)。…
世界経済の入門書…ってヒドイ説明。
1)21世紀初頭の世界経済
グローバル化と地域化
貿易の流れと自由貿易協定
多国籍企業と海外投資
国際通貨体制と円
2)地球経済の諸要因
世界人口はどうなる?
食糧問題のゆくえ
エネルギーと資源
工業化と公害・環境
3)世界経済の将来と日本
南北問題と地域秩序
グローバル化、軍事化と市民社会
新しい豊かさを求めて-日本の選択
網羅的かつ示唆的で大変良かった。Updateを繰り返しているようなので、次のものもぜひ読みたい。現行の経済体制を指示する立場でなく、世界をもっと鳥瞰している。
1983 新潮社 遠藤 周作
今はキリスト教から離れて久しい主人公がエルサレムを訪れて、イエスの生涯を追うという物語。現在の旅行と、当時イエスに関係した人の物語が交互に語られる構成。「イエスの生涯」と表裏をなす作品とのこと。
遠藤周作のイエス観、ここに極れり、といった感じ。無力で線が細く恐れ怯えるイエスが徹底的に描かれている。以前に「パフォーマーだった」というイエス観を見たことがあるが、どちらかというと、この駄目駄目イエスの方が良い。もしかして、歴史上屈指の「痛い人」だったんじゃないかとも思ってしまうほど。だが、それがいい。
1968 新潮社
「ティファニーで朝食を」を初めとする4つの短編を収録。
「ティファニー…」は映画を見たことあるけど覚えておらず。小説とはぜんぜん違うとのこと。「わが家は花ざかり」はいいかなーと思った。
2000 新潮社 フローベール, 生島 遼一
虚栄心が強く、夢見がちなエマが不倫や散在の末、破産に至るまでを描いている。
文章も読みにくいし、おもしろくないです。
1957 岩波書店 コクトー, 鈴木 力衛
「この愛情は、愛情についての知識に先立つものだけに、いっそう彼の心をむしばんだ。それは救いようのない、漠然とした、強烈な苦しみであり、性欲も目的も伴わぬ清浄な欲望であった。」
孤児のエリザベート、ポールは現実と乖離したその世界に浸る。ジェラール、アガートも加わり、愛憎の中で繰り広げられる悲しい物語。
こてこての描写は良いのだけど、その描写ごしにしか物語を感じることができなかったので、感情移入が難しかった。物語そのものは美しいと思うのだけれども。