コンセント

2004 中原俊

 

兄が餓死でなくなる。兄は精神病だった。大学で心理学を学んでいたユキは兄の死の真相を知るために行動を起こす。それは自分の過去を清算することでもあった。ホラー的要素もある物語。

うむ?撮影がいまいちなのかな…。技術はよかったかな。全体的には微妙だった。

田口ランディさんの作品は読んだことがない。MSNが始ったころにはコラムを楽しく読んでいた。あのころのMSNのコラムは楽しかった…。ユングが出てきたのは田口さんのコラムだったが、すっかり忘れていた。前の本でもユングが出てきたから、これは勉強しろ、ということだな。

家族八景

1975 新潮社 筒井 康隆

 

相手の心を読める七瀬が家政婦として働き、その家に渦巻く感情をつぶさに観察する。8軒の家が短編形式になっている。

テーマの「ぶっ壊れた家族や家庭」はスキなのだけど、、、うーん、ぬるい?主人公を含め、典型的な人物像でリアリティがない…。アンリアルなまでのぶっ飛んだ個性があった方がより、リアルになる気がするのは気のせい?事実は小説よりもアンリアルなり。

贅沢な骨

2002 行定勲 麻生久美子, 麻生久美子, つぐみ, 永瀬正敏

 

ホテトルをするミヤコと、共同生活をするサキコ。ミヤコはお客の新谷に惹かれるが、新谷はサキコに惹かれる。

うーん。色とか独特な空気がよかった。

ベター・ハーフ

2005 集英社 唯川 恵

 

バブル絶頂期、文彦と永遠子の盛大な結婚式。文彦の浮気相手が控え室の永遠子を刺そうとする。新婚旅行先のハワイから永遠子は不倫相手だった人に電話をかける…。バブル期から2000年にかけて、時代を象徴する事件を織り込みながら、結婚した二人が長い月日と事件を経て夫婦になっていく物語。

ちょっと典型的な事件を強引に主人公夫婦に背負わせた感がある。最近も周りに離婚の話があったが、月日を経て夫婦になっていく人はどのくらいいるのだろう。その前に別れたり、夫婦にならずに共同生活を営み続けたり、そんな感じなのかな。ストーリーとしては目新しさは感じなかった。

MASK DE 41

2005 田口トモロヲ

 

リストラされた会社員がプロレス団体を設立して家族や自分を見つめなおす物語。

田口トモロヲさんはほんとうに体が鍛えられていた。伊藤歩さん蒼井優さんはリリイコンビでシックリきていた。プロレスもわからなずアントニオ猪木の存在の大きさもわからなかったが、複雑な家庭環境や個人の葛藤など楽しめた。マスクという映画があるが、人はマスクを被ることで本当に別人のような力が出てくるのかもしれない、マスクにはそういう力があるのかも?と思った。

DVDに入っていた痴呆症をテーマにした短編の映像がきれいだった。あと蒼井優さんの短編がイかった…まあ個人的にはこの短編だけでもよかったw

イン・ザ・プール

2005 三木聡 松尾スズキ, 松尾スズキ, オダギリジョー, 田辺誠一, MAIKO

 

現代のストレスから精神が病んだ三人の病人が松尾スズキふんする精神科医にかかるという話。

ちょっとメルヘンなお笑いというところでは波長が合わなかった…。むしろ現実にはないのだろうけど出てきなような病気ほどではない程度に、誰しも少なからず異常な行動をしているかもしれないと、ちょっと考えた。原作は読んでみたい。

平和の訴え

1961 岩波書店 エラスムス, 箕輪 三郎

 

エラスムスが平和の神として人間におろかな戦争をやめるように問いかけている。

キリスト教がベースとなっている。他の宗教と争うならともかくキリスト教同士争うのはキリストの教えからしてどういうものか。と言った論調。キリスト教が戦争に使われているという指摘もあった。現在でもこの構図は変わらない。対話集がEUでは一般的に読まれているらしいけど、とりあえず他の作品も読まないと。

無花果日誌

2002 角川書店 若合 春侑

 

女子高を舞台にした青春小説。
多感な女子高生の主人公から見た日常、学校生活、教師との関係、異性との交流、を口語で語る。

全体的にリアルを追求してTypicalになってしまい、逆にリアリティがなくなってしまっていると感じた。