コールドマウンテン

2006 アンソニー・ミンゲラ ジュード・ロウ, ジュード・ロウ, ニコール・キッドマン, レニー・ゼルウィガー, ドナルド・サザーランド, ナタリー・ポートマン, フィリップ・シーモア・ホフマン

 

アメリカの南北戦争の時代。都会に暮らしていたエイダは田舎町に移り住み、インマンに出会う。無口のインマンとお嬢様のエイダはゆっくりと距離を縮めていくが、戦争によって引き裂かれる。二人は再会を夢見て歩き始めるが、、、戦争の悲劇とその中で気丈に生きる人を描いたドラマ。

戦争に対するスタンスや描き方がよかった。ハリウッド大作にしては好感が持てた。登場人物が魅力的に描かれていて、見ていて気持ちよい。賞をとっている助演のレニーさんがやはり素晴らしい。自然の描写も美しかった。

戦争になると女性も銃を撃つ必要があるのだと感じた。そういえばスカーレット(オハラ)も人を殺していた。生きるために誰かの愛する人を殺す。それが戦争なのかもしれない。

ペギー・スーの結婚

1998 フランシス・フォード・コッポラ

 

高校時代の人気者の夫と結婚したペギースー。けれど今では別居状態。ハイスクールの同窓会に出席した折りに、その席上で突然倒れ、気が付いたら身も心もハイスクール時代へと戻っていた。もし人生が変えられるのであれば。何が自分にとって大切だったのか。熟年離婚をテーマにしたファンタジー。

特にひっかかることはなかった。選択を変えても人生は変わらない。自分を変えないと。つまり、いつでも人生は変えられるけど、自分を変えるのはいと難しい。

卍 まんじ

2002 横山博人 樋口可南子, 樋口可南子, 高瀬春奈, 原田芳雄, 小山明子

 

谷崎潤一郎の卍を映像化。夫婦の中に一人の女性が入りこみ、奇妙な三角関係になる。

原作を読んでいない。やっぱり官能を映像化するのって難しいのかな。映像はいくつか効果的なものがあった。海のシーンとお墓のシーンは目に焼きついている。

谷崎潤一郎は文学全集に納められていた何作かを読んで「この人おかしい」と思ったけど、これも原作読まないとダメだ。

ロスト・イン・トランスレーション

 

CMを撮るために来日したハリウッドのアクション・スター。夫に同行して来日して、ホテルに取り残されたアメリカ人女性。東京でさまよう二人の想いは自然に惹かれあう。淡い恋、そして愛情の物語。

音楽や色や台詞もよい。気持ちを出さない二人の演技もいい。日本もフェアに描かれていると思う。ふんどしはしてなかったし、出っ歯じゃなかったし、刺身がお皿から飛び上がることもなかった。ヒロインのメイクや肉感的なプロポーションもたまらんw

“テンション”などを連呼するシーンは外国人がクスリと笑うのだろうか?日本語を良く知っているなぁと驚く。それに英語は訛っていては使い物にならんなぁ…と、、、がんばろ。日本って韓国並に英語が通じない。

それにしても、、、ぜづね。せつね。切なすぎ…。何回も見直したし、気持ちわかりすぎし。こういうのって引きずる。たぶん男がw。(by ヒキ ずり男)

ふと。「みんな行ってしまう」(山本文緒)のドーナツのお父さんを思い出す。たしか「もっと別の愛情を注げたのに…」という文があった。ボブは最後に愛情を注いだんだ。きっと。

化粧師

2002 田中光敏 椎名桔平, 椎名桔平, 菅野美穂, 池脇千鶴, 田中邦衛, いしだあゆみ

 

化粧師、古三馬。女たちは彼に化粧をしてもらうのを待ち望んでいる。大正を舞台とした様々なドラマ。

風景がキレイ。時子(池脇千鶴)がなかなかメインストーリーに絡んでこないのはヤキモキした。うーん。うーん。全体的にエピソードはうーん。

そうだ。化粧シーンはよかった。ベッドシーン以外がラブシーンになっている映画はたまにあるけど、この場合は化粧シーンがラブシーン。官能的に美しく描かれていてよかった。

デザインパターンとともに学ぶオブジェクト指向のこころ

2005 ピアソン・エデュケーション アラン・シャロウェイ, ジェームズ・R・トロット, 村上 雅章

 

オブジェクト指向におけるデザインパターンを解説した書籍。例の教科書的な本よりも平易であるようなレビューを見て、選んだ。サンプルのソースも、シンプルで分かりやすかった。

デザインパターンを学んだのは実は初めて。けれど、すでに使っているパターンがほとんどだった。このパターンがあることによって、「○○パターン」と特定の構造を言い表す“共通語”ができるということが何よりも大きな収穫だろう。前にオブジェクト指向の本と言えばclassやvirtualについて解説している本ばかりで「本質的でない」と感じていた。パターンによってオブジェクト指向に近づいたが、それでもまだオブジェクト指向的設計を語るには言語が足りない気もする。また、もともとの建築のデザインパターンの書籍「The Timeless Way of Building」(Christopher Alexander)からの引用なども興味深かった。読んでみたい。

あと面白かったのが参考文献。技術書が並んでいるのは普通なのだが、その後である。「個人的にお薦めの書籍」と銘打って、「『Stories of Strength, Refuge, and Belonging』人の祈りを取り扱った素晴らしい書籍です」とか『中世ヨーロッパ文化史-宗教と西方文化の興隆』とか、まるでPCとは関係ないと思われるような書が並んでいる。PCの書籍よりもこれらの書籍の方に強く興味を引かれた(が、それで良いのか…)

もう1冊、リファクタリングの本も買ってあるから読まなくちゃ…。

日々是作文

2004 文藝春秋 山本 文緒

 

「日常は、喜びである。それがどんな日常であっても。どんな変化も、それは突然に起こったことでなく、気がつかないうちに徐々に自分が選んできたことなのだ。」

山本文緒さんの10年間のエッセイをまとめた本。山本さんの作品は、まだ数えるほどしか読んでいないけれど、小説を読む気分じゃなかったので読んでみた。“王様はフリチン”と男を評しているところとか、“最近同衾していますか?”などと書いている率直さがやっぱり好きです。

山本さんが横浜出身だということを知らなかった。興奮してくると神奈川湘南系の「だべ」方言が出て、有隣堂が日本で一番大きな本屋だと思っていた、とか読むと、親近感がバリバリ沸いてきた。なんちゃって横浜人の私も足しげく通った関内の有隣堂に、久方ぶりに行ってみたくなった。ファンレターでも書いてみようかなぁ…。

兜王ビートル

2006 河崎実 兜王ビートル, 兜王ビートル, 斎藤工, 中川翔子, 大原かおり

 

外宇宙の悪の集団に地球が攻め込まれる。謎のプロレスラー、兜王ビートルが忽然と現れ、悪の集団に立ち向かう。プロレス記者が謎のヒーローに迫るが、そこには悲劇のストーリーがあったのだった…。

って、何、まじめに書いてんだ、オレ。しょこたんブログを見始めたころ、たまたま出演しているものを見つけたもの。子供向きじゃないし、大人向きでもないし、プロレスファンが見るとも思えないし…。これは誰が見るのだろうか。けど期待度-100だったので意外に楽しめた。