プラナリア

2000 文芸春秋 山本 文緒

 

「生まれ変わるなら、面倒なセックスをしないで増えるプラナリアになりたい」

乳がんで乳房を切除し、ときどきそれを話題にして場を白けさせる自称「社会不適応者」の“ヒヨッチ”。離婚してヤル気が起きず「暇」を持て余しているプーの泉水。子どもに対して母親としての自然な感情が起きず、怒れば良いのか許せば良いのかがわからない加藤。セックスしなくて良いカレシが心地よくベストパートナーだと思っているのだけど結婚には踏み切れない美都。脱サラしてお店をもったが、奔放なスミ江を持て余す“マジオ”。。。ゲンダイの人が抱えている微妙な感情を描き出す5つの短編。

始めの4つの感想は「鈍痛」、、、「うーん」と思って最後の短編を読むと、赤子の手をひねるように泣かされてしまった。山本文緒さんは2冊目だけど、すでに山本ワールドにシンクロできるようになってしまった。カブトガニに生まれ変わりたいとか言っている自分も同じ系統なのか?!もっと読みたい。。。

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