
山本文緒さんの12の短編集。言葉にできないような微妙な感情を短いストーリーで丁寧に描き出す。
すごかった。どれもこれも、すごかった。どれもこれも、痛い。「いつも心に裁ちバサミ」では軽く泣いた。って、これよんで泣く男ってマジキモイ。
『…四十五点の人生でよかったとよかったと笑ってあげられる。人様に誉められなければ充実しないような、そんな人生を否定してあげられる。』って「ハムスター」の中の一文だけど、ハッとした。
そういえば「裸にネルのシャツ」は田辺さんの短編で同じようなものを読んだことがある気がした。本はほとんど買わないけど、これは買うかもしれない。