学問のすすめ

1978 岩波書店 福沢 諭吉

 

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」ではじまる福沢諭吉先生の代表作。分かりやすい表現で、西洋の思想・国家観を日本の民衆に伝えると共に、実学の大切さなどを解説する。権利や平等という現在では一般的な概念や言葉そのものが、当時はなかったことが新鮮である。「身も独立し家も独立し天下国家も独立すべきなり」と、お上に従属していた個人に、強く独立を訴える。

まず思ったのが「天」で、この文章が始っていることだ。そして、それが違和感なく広く受け入れられている。天って何?また、官僚主義への不満や、アンチ孔子的な発言なども面白かった。あとがきで、武士の復讐を否定することで、世の批判もすごかったということが興味深い。

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