
「アメリカひじき」「火垂るの墓」を含む野坂氏による6つの短編集。短編といってもいいのかと思うような重さ深さ。
実は「火垂るの墓」は映画をまともに見たことがなかった。とにかく子供には弱い。読後は、やるせなさすぎてヒドいことになった。もうね、割腹して土くれに帰りたかった。「燃土層」「死児を育てる」「ラ・クンパルシータ」なども言葉に表せないものがある。それにしても「火垂るの墓」を映画化したのは素晴らしい決断だ。こんな形で子供が死ぬことは世界のどこでもあってはならない。ああ必殺思い出し泣きが発動…。三宮駅で黙祷をささげたい。