
二人のゲイのカップルと一人の女性。居場所のない女性が家族というものを得ようとする。
ひっさしぶりに良かった。家族をテーマにしたストーリーは好きだけど、暖かくて率直なゲイのカップルがよかった。つぐみさんの映画を探してみたけど、彼女の役どころもGJ。
二人のゲイのカップルと一人の女性。居場所のない女性が家族というものを得ようとする。
ひっさしぶりに良かった。家族をテーマにしたストーリーは好きだけど、暖かくて率直なゲイのカップルがよかった。つぐみさんの映画を探してみたけど、彼女の役どころもGJ。
スペインを舞台にロマ人の主人公にしたストーリーをロマの音楽を中心に描いている。
ロマ人とはいわゆるジプシーと呼ばれている国を持てずに世界に散らばっている民族だ。スリランカで掘っ立て小屋に住んでいるジプシーを見たことがある。以前、ラッチョ・ドロームというロマ音楽の映画を見て、DeepForestなどに使われている曲などが登場して、ロマ由来の切実な内容だということを知って驚くと共に、ロマ人たちの音楽性にひどく感動した。それと同じような映画を探してみたが、結果的に同じ監督だったようだ。スペインのフラメンコなどがロマ人によって演奏されたり歌われたり踊られたりするが、そのエネルギーは心のギリギリまで迫ってくる。その源はやはり歴史の重みなのかもしれない。ぜひ生で体感したいなぁと思う。
著者は1500種類の添加物の知識があり、食べてそれを判別できるという添加物業界のトップセールスマンだった。消費者には低価格な商品を提供できるし、捨てなくてはいけないような食材も再生させることができる添加物は素晴らしい“クスリ”。生産者からは感謝されて、相談が山のように舞い込む日々。あるときに自分の娘が誕生日に著者が作った添加物まみれのミートボールをうれしそうにほうばるのを見て、動揺して食事を制止する。そこで初めて自分の作っているものが家族に食べさせたくないものだということに気付き、業界から足を洗う。
豆腐の製造に使う“にがり”なども添加物であり、添加物は悪くないのであるが、まだ歴史的に安全が確認されていないものが急速に広まっていることを危惧している。今まで安全と言われていたものも突然、発がん性が確認されて使えなくなることもあるという。最後は、食事というのは「命をいただく」という尊い行為であり、手間暇をかけることによって美味しく安全なものを食することができる、と単に添加物の危険を断罪するだけではなく、高く昇華した形で結論しているのには好感が持てた。
まさにマトリックスの世界。真実を知りたいか?真実は恐ろしいものだった。業界ではプリンハムと呼ばれているらしいが100キロの肉から130キロのハムができるらしい。ハム、明太子、漬物が3大添加物まみれ食品とのこと。また、低塩と謳っている漬物、梅干も低塩でも保存が利くように添加物が駆使されているということだ。
自社の食品を食べない工場長なども少なくないらしい。A社の人はA社の製品を食べない。B社の人はB社の製品を食べない。けど、A社とB社の人はお互いの製品を食べる、というようなことが広く行われているとしたら、世の中、自分だけが助かろうと互いに騙しあって、全員が自滅する、という構図なのじゃないか?と思った。たぶん、この騙し合いの構図は食品、飲料だけでなく、野菜や外食、メディアなどあらゆるところで行われているのではないか?化粧品も石油から作る原液を見るととても使えなくなるという話を聞いたことがあし、レストランは手作りといって既製品を出しているかもしれないし、添加物まみれの手作り料理を出しているところもあるかもしれない。鶏だって肉牛だって乳牛だって抗生物質まみれと聞くし、携帯メーカーの社員は携帯電話を肌に近いポケットに入れないという話も聞いたことがあるし、農家が自分で食べるものは別に作っているというのはよく言われている話だ。結局、本が言っているように消費者が値段だけではなく、なぜ安いか?などの素朴な疑問を持って、安全なものを選ぶようにすることにより、企業の廉価化に対するモチベーションを安全の方にシフトさせるような消費者主体の行動が必要なのだと思う。
ナショナルジオグラフィックには昔ならありえなかったアトピーや食物アレジーも急増しているようなことがかかれていたので、やはり食品などがすくなからず影響していると考えるのが自然な気がする。安全とは時間もお金もかかるものだが、将来体に与えるリスクなどを総合的に考えると安いのかもしれない。資本主義では貨幣価値に基づいて経済活動が行われるが、タバコは医療費の増大という形で貨幣価値に健康への被害が換算されることによって国家によって抑制される方向に至った。資本主義的に利益を生むという理由で発展した添加物も、資本主義的に医療費の増大などで損するという理由によって抑制される日が来るのかもしれない。しかし、ダイオキシンなどと同じように、害された健康が貨幣価値に換算され、国家が抑制の方向に動くのには時間がかかる。見えざる手は俊敏でないことがあるのかもしれない。先んじて貨幣価値を超えて、リスクを回避する行動にでるしかないのかもしれない。
ロビンウイリアム扮する医師が精神病院に赴任する。患者には石造のように固まって動かない人たちがいた。彼らは何十年もそのような状態であった。精力的で研究熱心な彼は精神病患者の中で固まって動かない患者が共通する症状であることを突き止める。さらに文献を調べて、その病気がパーキンソン病に似ていることがわかり、患者の一人のレナードにパーキンソン病の新薬を投与する。…そしてレナードに朝が訪れる。患者と医師の病気への戦いを描いた実話に基づいた秀作。
10年くらい前に原作である同名の本を読んだが、映画は見ていなかった。原作はここの患者にスポットが当てられているが、映画の方は医師の物語として描かれていたのでキレイにまとまっていた。キレイにまとまりすぎていたかな。ともあれロバートデニーロの演技がすごかった。原作にも映画化のことが書いてあったが施設を見学しに行った彼が帰りのタクシーの中で、すでにまったく患者のようになってしまい驚いたと書いてあった。
主人公は妹と共にカルト宗教に属すが崩壊し、関西の児童相談所に預けられる。祖父は現実に馴染めない主人公を置き去りにして妹だけを引き取る。主人公は児童相談所から抜け出して東京に別れた東京の妹に会いに行く。その途中に由希とであう。主人公は由希と力を合わせて東京に向かう。
すごい。カルト宗教は主要な主題の一つであるがむしろサブテーマである。テーマは愛とか恋とかそういうものよりももっと切実な人と人とのつながりを描いた作品であると思う。光一と由希の表情ややり取りが心に響いてくる。
子役の方すごいっす。何か演技を引き出す技術があるのかな。映画監督というのはこういうことをする人なのかとわかった。それにしても完成度が高い。塩田監督あなたに付いて行きますって感じ。ただ音楽にマリンバを使った曲とか入れてほしかったなぁ~とか、音楽系がなんとかなりそうな。
谷村さんの事務所のプロフィールにこの映画が書いていないのが面白い…汗。
壮絶な体験をした兄弟と沢井が再び出会い、共同生活をはじめる。沢井はなんとか兄弟を救おうとする。
日常の中の根本的な価値を破壊された人たちがそれに向き合って、それぞれの道を探していく物語。最終的には新たにスタートに立てたのだと思う。
モノクロームの映像が素晴らしい。1カット1カットを額に飾りたい。北九州の自然の描写が美しかった。役所さんは天才。他のキャストも素晴らしい。台詞は少ないが脚本も腹立つくらいイイ。
モンゴルの実際の家族にスポットを当てたドキュメンタリー。ラクダをめぐる物語。
まさかこのストーリーの流れで泣くとは思わなかったけど、歌のシーンで涙が出てきてしまった。もともとホーミーとか民俗音楽は好きだけど、シンプルな音楽は心の奥まで簡単に響くような気がした。日常の描写も多いけど、生活の中にある自然への畏怖が、新鮮に見えてしまった。らくだってほんとにやさしいかもしれないと思った。
主人公は23歳。普通に生きてきた。小さな娘が二人。夫と慎ましく仲むつまじく暮らしている。そこで余命3ヶ月の宣告。彼女は自分の残りの人生と、自分のいなくなった後の世界のために、着実に行動していく。
前から気になっていたが典型的な話だったらイヤだったから避けていたが、思い切って借りてみた。主人公が若いにもかかわらず子供がいるという設定だったので良かった。主人公のかしこそうな感じが確実に役を表現していた。助演の女性も洗練されて理知的な美しさで演技がよかった。全体的に役者が良かった。
ストーリーはゆっくりと心地よく流れていくが、中でも夫と主人公のラブラブな台詞がよかった。”Do you sing to me?”とかハッとした。さまざまな愛にあふれている映画だったと思う。
壊れた現実。それでも少女は生きていかなくてはならない。
すごい。状況の描画がうまいっていうかカメラアングルやカットが絶妙。屋上で二人が迷路のような鉄骨?の上を歩くシーンは好き。終わり方もいい。原作を読んでみたい。
宮崎あおいはこの映画ではよかったが、あの屈託のない笑顔は幸せすぎる気がした。蒼井優はちょっとダメな感じだった…。
薦められて読んだが、スゴイ!の一言。重層的なストーリーで先が読めない。絵がサイボーグGの人できれい。中国でデスノートの遊びがはやっているという記事を読んだが、はやるわけだ。しかし、ジャンプで連載しているらしいけど、少年向けの話ではないなぁ~。いいの?ドラゴンボールのような明朗な世界じゃない。そういうのを今の子供は求めているの??