亭主力―夫婦円満、家庭円満の新!方程式 (角川SSC新書 14)

2007 角川・エス・エス・コミュニケーションズ 天野 周一

 

『あれだけ愛し合っていた二人が、いがみ合い、罵り合うようになるのはなぜだろうか。この永遠の謎を解くカギは、二つの真実を理解することから始まる。それは、結婚とは、一番合わない者同士を結びつける神のいたずらであり、その試練を乗り越えた者だけが永遠の愛を手に入れることができるということ。
そしてもう一つは、その神こそ誰であろう、あなたの奥様であるということだ。神でなければ、どうして毎日毎日、手を替え品を替え亭主に試練を与え続けることができようか。』(自身の書評より)

亭主=おもてなしをするひと、関白=天皇につぐ二番目の地位、という観点から、いかにうまく妻の尻にしかれるか?ということを研究している全国亭主関白協会(=全亭協)会長、天野周一氏による渾身の一冊である。

笑わないでは読めない!絶対にお勧めです!!

一瞬で信じこませる話術コールドリーディング

2005 フォレスト出版 石井 裕之

 

コールド(Cold)=準備なしで、リーディング(Reading)=霊感で読み取ること。コールドリーディングという「まったく事前準備なしで、初対面の人を占う」トリックについて解説している本。著者は、悪徳商法にだまされたりしないように、または、このテクニックを使って、人をハッピーにするために使うこともできるというポジティブな目的で書いている。セレクティブメモリ、ストックピール、Me/Weタイプ、ズームイン、ズームアウト、etc、さまざまなテクニックを具体的な例と共に書かれている。人の心理が垣間見れるのも面白い。

人は見たいものを見て、聞きたい事を聞いて、話したいことを話す。あらためて、そう思った。

カリスマ 人を動かす12の方法―コールドリーディング なぜ、あの人は圧倒的に人を引きつけるのか?

2006 三笠書房 石井 裕之

 

チームマネジメントにおいて、人の心を奪うコールドリーディングの手法、またカリスマ性を演出するための方法、この二つのテーマを主に扱っている一冊。

コールドリーディングを超えている気もするが、挙動にも注意を払うとカリスマ性を演出できるという。おそらく占い師なども活用しているテクニックなのだろう。アイコンタクト、あいづち、ポジション、表情などにも言及している。コミュニケーションの大部分は動作だ、ということはよく言われるので、こういうのが大事なのかもしれない。

母性社会日本の病理

1997 講談社 河合 隼雄

 

西欧を父性社会と定義し個の倫理が支配するとし、日本を母性社会と定義して、場の倫理が支配するという。日本がかかえる問題の根源は、父性的な個の倫理と、母性的な場の倫理のバランスが悪く、日本は場の倫理、平等を重視しすぎていることだと説く。その後、著者のユングの解説、ユング研究所での日々、日本人の深層心理、浦島太郎伝説の分析へと続く。

心理学、特にフロイトなどの夢分析は性に合わない。ユングもどうも駄目である。西欧との比較による二元論的な日本分析は古めかしく感じた。面白かったのは著者のユング研究所でのイザコザの話と、浦島太郎の話かもしれない。浦島太郎=しまこが40歳で釣りの途中に大亀に会うが、亀は女になったので嫁にして、ともに海に入る。一体、何なのだろうか・・・。

トム・ジョウンズ

岩波書店 フィールディング, 朱牟田 夏雄

 

ロンドンから帰ったオールワージ氏は寝床に入ろうと掛け布団をあげると、赤ん坊が熟睡していた。優しいオールワージ氏はその赤ん坊を保護し育てることになる。この赤ん坊こそがトム・ジョウンズであり、素直でやさしい男子に成長するが、その出生ゆえに時には困難にも出会う。そんなトム・ジョウンズの半生を描いた作品。モーム十選の一つだが、絶版。

モーム十選って面白くなくね?と思っていたところに、別の読書案内の雑誌で丸谷才一氏が薦めていたから読んだ本。ストーリーの進みが遅いし、人物も典型的だし、第一主人公にいまいち人間味が足りなくて感情移入もできない。ただ勉強になったところもいくつかあるので、以下、引用。

「真に賢い善良な人は、人も事物もありのままに受け入れて満足し、その短所に文句も言わねばそれを矯正しようともしないのである。彼らは親戚知友に欠点を認めてもそれを本人に向かっても他人に対してもおくびにも出さず、しかも愛情を減らしもしないでいられるのだ。」

「人間、善良な心と公明な性質だけでは、心中に大きな慰めを感じ誠実な誇りを持つことはあっても、決してそれだけでは世間に通用しないことを彼らは悟るであろう。慎重と細心とはいかに善良な人間にも必要である。この二つは善のいわば護衛兵、これなしでは善もあん如とはしれおられぬ。諸君の意図が、いな、行動が、本質的に善であるというだけでは十分でない。諸君はそれが善と見えるように配慮せねばならぬ。いかに内側が立派でも、同時に美しい外観を保持せねばならない。たえず外観に気をつけるのでなければ、悪意嫉妬の徒が必ずこれにとんでもない濡衣を着せて、その結果は、オールワージほどの叡智善良の士もそれを見透かして内部の美しさを見ぬくことはできない。若い読者諸君は、すべからく座右の銘として、いかなる善人も慎重の原則を無視することはできぬ、また善の権化といえども外観を体裁と世間態の衣で飾らぬかぎり美しく見えぬ、という句を銘記したまえ。」

『私は生まれながらに足りないところがあるとみえて、ほかの人の持つ感覚がないのです。世の中には音や見てくれの喜びを喜ぶ感覚というものがあるにちがいないのに、私にはそれがありません。だってもし世間の人たちが、私が世にもつまらない些事と思うことをやはりつまらないと思うなら、まさかそれを手に入れようとしてああまであくせくしああまで犠牲を払い、またそれを手にすればあんなに意気揚々と得意にはなるまいじゃありませんか。』

台湾人のまっかなホント

宮本 孝, 蔡 易達 マクミランランゲージハウス 2000年4月

 

台湾文化の、気質、態度、価値観、行動、娯楽、ユーモア、文化、習慣、伝統、食、健康、犯罪、教育、政治、ビジネスについて、小さい章に分けてエッセイのように説明している。浅いが読みやすい。

コミュニケーションに奇跡を起こす マインドマップ活用術

2005 きこ書房 トニー・ブザン, 田中 孝顕

 

コミュニケーションについての本。

イギリス人なのに、合気道の創始者の植芝盛平さんの話が出てきた。マインドマップというキーワードにひかれて手に取ったけど、マインドマップはほぼ関係ない。

みんなで考えよう 世界を見る目が変わる50の事実

2007 草思社 ジェシカ ウィリアムズ, 朝倉 めぐみ, 酒井 泰介

 

世界でおこっている50の事実を数ページづつ解説している本。日本人向けに書かれているので、日本のデータとの比較されている。

気になったものは、、、「毎年、200万人の女性が性器切除されてる」「毎年10の言語が消滅している」とか、いろいろあるかも。