グローバリゼーション 人類5万年のドラマ (上) 単行本

ナヤン・チャンダ (著), 友田 錫 (翻訳), 滝上 広水 (翻訳) 2009

 

長いスパンで歴史・人類の足跡を鳥瞰したいとこの本を手に取った。

移住・貿易・布教・海外遠征・侵略などの7つの観点で、人類がアフリカを出てからの動きを観察し、分析した書籍。ストーリー仕立てになっており、読みやすい。近年の多国籍企業によるいわゆるグローバリゼーションについては、ポジティブな立場でかかれており、不可避なものとして結論している。

著者が訴えたいことが「多国籍企業によるグローバリゼーションは不可避だよ」というのであれば、もう少し経済的な観点や一般の人に及ぼす影響などの観点で書いてほしかった。人類のドラマと多国籍企業の話をいっしょにするのは違う。人類の歴史は鳥瞰できたから、よしとする。

 

Life! (原題: The Secret Life of Walter Mitty)

Secret life of Walter Mitty

 

“To see the world, things dangerous to come to,
To see behind walls, to draw closer,
To find each other and to feel,
That is the purpose of life.”

世界を見よう、
危険に立ち向かおう、
壁の向こうにあるものを見よう
そこに向かって行こう、
互いを見つけよう、
感じるよう。
それが人生の目的だ。

 

ウォルター(ベン・スティラー)は、『LIFE』編集部のネガフィルム管理部門で真面目に働きながらも、地味で平凡な人生を送る冴えない男。ある日出社したウォルターは、突然のライフ社事業再編と、それによるLIFE誌の廃刊を知らされる。

この廃刊を知っていたLIFE誌を代表するフォト・ジャーナリストのショーン(ショーン・ペン)は、LIFE誌のための最後の撮影フィルムを届けた。しかしショーンが「自身の最高傑作ゆえに、最終号の表紙に相応しい」と記す「25番目のフィルム」は撮影フィルムから欠けていた。

25番目のフィルムのありかを聞くため、ウォルターは旅するショーンを追って旅に出る。内にこもりがちの男が自分と向き合い、新しい自分に出会う物語。

 

大自然の映像も美しく、ウォルターが過去の自分を顧みるとともに、力強く自分を再発見していく様に感動した。若い頃の私は未知なるものに出会うために旅をしていたんだった。 私も今の自分を脱して、未知に向かって行かなければ!

 

アレクサンダー大王―未完の世界帝国

1991 創元社 ピエール ブリアン, 福田 素子, 桜井 万里子

 

カラーの絵や写真もちりばめてアレクサンダーの偉業を解説した書籍。歴史的意義にも触れている。

アレキサンダーがものすごいスピードで征服できたのは、天才的な戦術もあったのだろうが、ダレイオスが治めていたペルシャのリソース・インフラがあったからだと感じた。またそのリソース・インフラを使ったからこそ簡単に滅びたのだと思う。

さらに注目すべきは「アレキサンダーと近代植民地主義」の項だろう。なぜ彼がこんなにメジャーかがはっきりする。

「19世紀半ば以降、アレキサンダーが成しとげた業績は、中等教育を受ける生徒の教材として取り上げられるようになった。当時の教科書において一貫して強調されているのは、ヨーロッパ以外の国々に工業文明をもたらした植民地制服の積極的な面だった。平和、諸民族間の融和、都市化と商業の進展、ヨーロッパからの文化モデルの伝播など。それらは、ヘレニズム時代からローマ時代にかけてプルタルコスや他の多くの作家たちが述べてきた決まり文句の、陳腐な繰り返しにすぎない。」

「教科書の執筆者たちは、古代の作家たちの記述にあるアレキサンダーの性格のかんばしくない面を、目立たないように隠したり、さらに否定してしまう傾向があった。同時代の政治家や文筆家(ナポレオン、モンテスキュー)の判断が、しばしばその拠り所として持ち出された。」

「神父はアレクサンダーの制服に見いだした「科学的」意義を強調するのである。以後多くの作家たちが、躊躇なくこのアレクサンダーの制服を「発見の旅」に仕立て直すことになる。これはR・ドマンジョンの主導のものに作り上げられた「植民地地理」のきわめて特徴的な視点である。」

日本一元気な30人の総合商社

  • 寺井 良治
    小学館
    2010年6月16日

旧日商岩井(現、双日) の社内ベンチャー会社を改造した寺井社長による熱いメッセージ。

その一つが「総合商社はインキュベーターたれ」。

「神戸製鉄所、帝人、サッポロビール、IHI、日本セメント、昭和シェル…。いずれにも名だたる大企業ですが、みなさんはこれらの企業がたった一つの会社によって育て上げられたことをご存知でしょうか。それが、日商岩井の前身に当たる「鈴木商店」です。」

Webサービス開発徹底攻略 (WEB+DB PRESS plus)

勝間 亮, 石田 忠司, 吉田 俊明, かなだ まさかつ, 牧本 慎平, 成田 一生, 舘野 祐一, 濱崎 健吾, 鈴木 慎之介, 齊藤 宏多, 杉谷 保幸, 江口 滋, 上谷 隆宏, 青木 俊介, 久保 達彦, 池邉 智洋, 谷口 公一, 田淵 純一, 伊野 友紀 技術評論社 2013年1月26日

 

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非常に勉強になった。クックパッドが一番混み合うのはバレンタインデーとは。