ビルマの竪琴

2001 市川崑 中井貴一, 中井貴一, 石坂浩二, 川谷拓三, 渡辺篤, 小林稔侍, 浜村純

 

終戦直前のビルマ。水島が所属している小隊は物資も尽きてタイに逃げ延びようとしている。精魂が尽きている小隊を元気づけようと元音楽教師の隊長は隊員に歌を教えている。水島は自分で作ったビルマ風の竪琴でその歌に伴奏をつける。小隊はタイの国境直前で日本の降伏を知り、小隊も降伏する。

その後、イギリス軍の要請で水島のみ近隣で抵抗を続けている日本軍の降伏の説得に行き、小隊の他の者は800キロ離れたウドンという土地にある捕虜収容所に徒歩で移動する。全員残らず日本に帰したいと願う隊長は水島に任務終了後には必ずウドンに来いと言う。水島は結局、説得できずに、そこの日本軍は最後まで戦うことになり、水島は戦いに巻き込まれるが運良く生き延びる。

僧侶に扮した水島はウドンに向かって歩き始める。しかし、その途中には、いくつもの野ざらしにされた日本兵の屍を見る。水島は屍に目をそむけて逃げるように走りさるが…。戦後のアジアを舞台にした熱い熱い人間のドラマ。

久しぶりに泣き度が高い作品だった。たぶん泣きポイントではない初めの盛り上りですら泣いてしまった。大人のための童話と監督が言っていたが、原作はもっとファンタジーっぽいということ。けれど、映画はリアルな部分もあわせ持っていて、心がえぐられる。セルフリメイクの作品でカラーで撮りなおした作品ということだった。キャストも良いし、おばあちゃんの役の人は天才的だった。

とりあえず首相は靖国神社とかの施設じゃなくて、海外行って祈ってきやがれ!と思った。とは言うものの、以前は自分の旅のテーマの一つだったのにすっかり忘れていた。いずれにしろ日本人だったら一度は見たほうが良いと思う。

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