アラバマ物語

2006 ロバート・マリガン グレゴリー・ペック, グレゴリー・ペック, メアリー・バダム, フィリップ・アルフォード, ロバート・デュバル

 

1930年代、アメリカ南部のアラバマ州の小さな町。男やもめの弁護士、アティカス・フィンチは息子ジェムとその妹スカウトと平和に暮らしていた。近くの家には“ブー”と呼ばれる怪物のような男が住んでいると、恐れられている。兄弟は家にこもりきりの“ブー”を恐れると共に、さまざまな想像をめぐらせている。あるとき、アティカスは罪に問われている黒人の弁護を引き受けることになる。それは一家を危険にさらす結果になってしまう。黒人差別があたり前の地域ならでは出来事だ。ストーリーも重要だけど、子供の純粋な視点や感受性など見逃せないシーンがちりばめられている。これは間違いなく不朽の名作!!見てない人はぜひ見てほしい。

10年くらい前に見て、ひどく感動したが、再び見たくなった。大好きな大好きな映画の1つだ。人間の汚さや社会の不完全が、人間の高潔さともにバランスよく描かれている。ノーブルという形容がふさわしいアティカスのゆるぎないフラットな考え方と正義感は好き。子役もすばらしいし、特に妹のスカウトの表情や仕草は好きだ。

今回改めて見ると、父を救うためにスカウトが熱弁を振るうシーンを好きになった。以前に見て一番心に残ったのは、友達を家に招いてステーキを振舞うシーン。友達がステーキにシロップをたっぷりかけるが、それをたしなめたスカウトが叱られる。それがアメリカだからなのか?アティカスの教育方針なのか?「お客様の食べ方に文句をつけてはいけない」という多様性を許容させる教育には驚いた。多様性といえば、アメリカではアフリカンアメリカンの血が入った大統領が生まれるかもしれない。日本はエスタブリッシュのおぼっちゃま首相。琉球人かアイヌ人か在日朝鮮人の血でもそろそろ入れた方がいいんじゃない?あ、マタヨシさんはパス。付録である人が「企業化したアメリカでアティカスのように自分の信念を貫くためには“アティカス社”が必要だ」と言っていたのはうなづけた。

それにしても父親をファーストネームで呼ばせるというのは憧れるなぁ~。アティカスは自分の中では永遠のヒーローだ。クラーク・ケントを彷彿とさせるお父さん。え?ローマの休日の人?!そかそか。しかし恥ずかしながら、「ものまね鳥を殺すには」という原題をしらなかった。原作も読んでみたい。

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