
動物の鼓動の間隔は体重の1/4乗に比例する、というところから始まる。非常に読みやすく分かりやすい。“大きさ”を切り口にして、動物の神秘的で効率的な設計に迫るベストセラー。
自然が作り出したものは深遠で計り知れない。おもしろいことが山のように書かれていた。「動物はなぜ車輪を採用しなかったのか?」などの率直で素朴な疑問にも丁寧に答えている。生物が進化によって、さまざまな問題をクリアーしてきたということもわかる。
その他の動物を比べることで、人間を相対的に見るような示唆的なことも書かれている。好きな歌の歌詞に「野生を忘れると、世界が狭くなってしまう」とあるが、世界を覆いつくした人間という動物を折に触れて相対的に見ないとダメだなぁ~と思った。まあ、その人間にも、世界の片隅で細々と生きる日がいつか来るのであろう。