塩狩峠

1973 新潮社 三浦 綾子

 

幼い信夫は父と祖母と暮らしていた。信夫は亡くなったと聞かされていた母は生きていて、キリスト教徒であるために祖母に追い出されたということを知る。その後、信夫は母といっしょく暮らすようになるが、キリスト教について反発をしながら成長していく。実在した人物を元にした作品。

なんだかのフェアで100冊の中に入っていたから読んでみた。宗教云々は抜きにしても、著者の描く物語はいつも劇的で面白い。「良い人がいて悪い人がいる」というような現実にはない明快さも浸れる原因かもしれない。気持ちよく泣いた後に、実際にあった事件を元にしていると知ってビックリした。病気や看病も、自分の体験や旦那さんの様子を元にしているのだろうなぁ。しかし、聖人チックな行いは自分には無理だ。きっとそれは宗教ではなくて、人に依存している部分だと思う。けれど、ふと、駅で人を助けた韓国人の方を思い出した。彼はクリスチャンだったのだろうか・・・。

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