常識の世界地図

2001 文芸春秋 21世紀研究会

 

「イギリス人は、イタリア人やアメリカ人が唾や痰を吐くことをひどく嫌う。しかし彼らは、片手で手鼻をかむことはなんとも思っていないのだ。私たちは、おたがいに、本当に理解できるのだろうか」

各地域の様々な“常識”を集めた本。身振り、マナー職、通過儀礼、数、色、宗教。欧米内だけでも大きく違う。世界全体を考えたら、驚くだけではすまない。ネクタイの柄が相手を不快にさせることがあるなんて怖い。

日本人が当たり前に行うことが、場所によってはひどい結果をもたらすことが分かる。特に宗教関係では命にかかわることを肝に銘じておかなければならない。面白かったのがヒットラーがベジだったという話。あと驚いたのはEU圏でナイフやフォークが普及したのは2,3百年前ということだ。なんとか女王とかいう人たちも手で料理を食べていたのだろうか…。不思議だ。

たぶん私たちはお互いに理解できない。それでいて相手に寛容でなくてはならないのだろう。他のシリーズもあるようなので読んでみたい。

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