ジョゼと虎と魚たち

2020 松竹 タムラコータロー

 実写映画を見て、田辺聖子の短編も読んだ大好き大好きな話だが、アニメ化されたと聞いて映像もきれいだったので映画館に見に行った。実写映画とはまったく違う脚本でまた別な方面から考えさせる映画になっていて、素晴らしかった!

登場人物

 恒夫は海洋生物学を専攻する22歳の大学4年生。幼少の頃、メキシコの海のみに生息する「クラリオンエンゼル」を近所のアクアショップで見かけて以来、その群れを自分の目で見ることを夢に抱いている。通称ジョゼは幼いころから車椅子生活を送り、現在は祖母と二人暮らし。外は危ないと外出はさせてもらえず日中のほとんどを家で過ごして、自室で様々な絵を描いている。

物語の始まり

 ある夜のバイト帰りに坂道を猛スピードで下ってくる車椅子の女性、ジョゼを助ける。そのまま家まで送ってくると高額なバイト料を提示されて、ジョゼの相手をするように依頼された恒夫は留学費用のためにアルバイトとして通うようになる。ジョゼの可愛らしい容姿とは裏腹な高飛車な言動に翻弄され、アルバイトを辞めようとする。しかし一緒に様々な場所を訪れるうちにジョゼのことを理解していく。

テーマ

 一番ハイライトされていたのはハンディーキャップを持つ人への偏見や限界や可能性と感じた。いろいろな制約を課される中でできることもあるのかもしれない。けれど、自分がそのような状態に陥ったときに希望をもって前を向いて行けるかは、非常に難しい問題だということを胸元まで突きつけられた。

 もう一つは世界の美しさ・面白さというのだろうか。ジョゼは恒夫といっしょに町に出るようになるが様々なものを初めて体験し子供のように感動する。それが感動的なのだ。私達が何気なく見逃している風景などは何度も見ていたりもう一度見ることができると思っているからかもしれない。それを初めて見たり二度と見れないものだとしたら物の見え方は変わるだろう。

最後に

 映像も美しいし涙なくして見ることができないし、実写版と同じように今後の人生で何度も見返す映画だと思う。実写版を見た人にもおすすめできるし、制約を課される人にも一度自らを省みる機会を与えてくれる映画かもしれない。とにかくおすすめです!

君の膵臓をたべたい

2017 東宝 月川翔

 なんとなく見たが切ない物語が良かった。浜辺美波さんがキレイだった。

登場人物

 主人公の「僕」は友人や恋人などの関わり合いを必要とせず、人間関係を自己完結する。さくらは天真爛漫で積極的であるが、不治の病にかかって余命が幾ばくもない。

物語の始まり

 母校で国語教師になった「僕」(小栗旬)は、老朽化により閉鎖が決まった図書館の蔵書整理を任され、図書委員と一緒に作業をしていました。教え子と話す中で、かつて1人の少女・桜良(浜辺美波)と過ごした日々を回想する。
 学生時代に主人公である「」(北村匠海)は病院で偶然「共病文庫」というタイトルの本を拾う。その本はクラスメイトである桜良がつづっていた秘密の日記帳で、彼女は膵臓の病気により長く生きられないことが書かれていた。秘密を知った「僕」は桜良に死ぬまでにやりたいことを一つづつやっていくことに付き合うことになる。

テーマ

 人に想いを伝えるなら早いほうがいい。一方で時空を超えて届く想いもある。生きるということは人との関わりの輝きと煩わしさに交わって生きるということなのかもしれない。

最後に

 匠海さんはカッコいいし、美波さんもキレイ。とりあえずこの二人を見ているだけどもハッピーになるが、切ない物語の最後の余韻もたまらない。切ない青春映画が好きな人にはおすすめです!

イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所 (原題: If I stay)

クロエ・グレース・モレッツ, ミレイユ・イーノス 2014

 

ミア17歳、高校3年生。親友と呼び合える友達がいて、つきあい始めて1年の大好きなミュージシャンの彼氏がいる。将来の夢はチェロ奏者。今はジュリアード音楽院への入学をめざして猛練習中。
そんなミアを、ある雪の朝、突然の悲劇が襲った。一家が乗った車に対向車が突っ込み、ミアは一瞬にして家族を失ったのだ。病院のベッドの上、昏睡状態のミアの目に映ったものは、ベッドに横たわる自分の姿と幸せだったこれまでの人生、そして、彼女を死の淵から呼び戻そうとする人々の姿。生か死か、どちらを選んでも過酷な状況で彼女はいったいどちらを選ぶのか。

 

正直、はじめを少し見て、主演の二人の演技がいまいちと感じて、見るのを止めてしまったが、思い直して見てみた。子を思う親の気持ち。これはいつも感動する。クロエ・グレース・モレッツの顔が整形っぽくて気になる。親も整形外科みたいだし。しかし、彼女の弾くチェロはすごい。もちろん音は後付けだろうが、3ヶ月でこのように弾けるなんて、ほとんどありえない次元。音楽映画としても完成度が高い。

 

娘を持つ男親はがんばってみる価値ありです。

Life! (原題: The Secret Life of Walter Mitty)

Secret life of Walter Mitty

 

“To see the world, things dangerous to come to,
To see behind walls, to draw closer,
To find each other and to feel,
That is the purpose of life.”

世界を見よう、
危険に立ち向かおう、
壁の向こうにあるものを見よう
そこに向かって行こう、
互いを見つけよう、
感じるよう。
それが人生の目的だ。

 

ウォルター(ベン・スティラー)は、『LIFE』編集部のネガフィルム管理部門で真面目に働きながらも、地味で平凡な人生を送る冴えない男。ある日出社したウォルターは、突然のライフ社事業再編と、それによるLIFE誌の廃刊を知らされる。

この廃刊を知っていたLIFE誌を代表するフォト・ジャーナリストのショーン(ショーン・ペン)は、LIFE誌のための最後の撮影フィルムを届けた。しかしショーンが「自身の最高傑作ゆえに、最終号の表紙に相応しい」と記す「25番目のフィルム」は撮影フィルムから欠けていた。

25番目のフィルムのありかを聞くため、ウォルターは旅するショーンを追って旅に出る。内にこもりがちの男が自分と向き合い、新しい自分に出会う物語。

 

大自然の映像も美しく、ウォルターが過去の自分を顧みるとともに、力強く自分を再発見していく様に感動した。若い頃の私は未知なるものに出会うために旅をしていたんだった。 私も今の自分を脱して、未知に向かって行かなければ!

 

アイアンマン2 [DVD]

ロックなスターク氏が作った兵器アイアンマンの話。

台湾の同僚がいいとか言ってたから1を見てないで見たけど、まあ普通のエンターテイメント映画だった。「未来のテクノロジー」の表現がこの映画ではハルみたいな話すコンピュータと、空間投影とその空間への操作だった。スーパーマン1のときは3Dワイヤーのグラフィックとプログラムのダンプとかだった気がする。また20年くらいたったらどうなっているのだろうか。

それはそうと、あまり話には関係ないスカーレット・ヨハンソンのセクシーさがよかった。どうせ関係ないんだからもっと尺使ってよみたいな。

で、アイアンマンの素材は鉄なの?

ソラニン スタンダード・エディション [DVD]

TCエンタテインメント 2010年9月3日

 

浅野いにお氏の漫画「ソラニン」の映画化。社会人2年目の芽衣子は違和感を感じながらもOLとして働いている。芽衣子と同棲中の恋人の種田も社会人生活に違和感を感じつつも、音楽をよりどころとして生活している。若者の出口の見つからない不安や違和感を描いた作品。

漫画が好きだったから見たけど、映画も良かった。一つ一つのシーンが丁寧に作られていた。一番好きな映像は花火の場面のスローかなぁ~。超綺麗。まー。回想シーンを導入しないと感動に結び付けられなかったのかなぁーというところが少し残念。よく見ると久保田修氏が参加している。また彼に泣かされてしまったのかなぁ。そうそう、高良健吾が演じる種田がすごいすごい良かった。彼はどうもスゴイ役者みたい。ファンになった。

ファミリーゲーム

1999 エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ ナット・キング・コール, ラビン・スプーンフル, ラーズ, 少年ナイフ, ボブ・カリール, リンダ・ロンシュタット

サマースクールで出会ったハリーとアニー。二人はお互いが自身にそっくりだと気づき驚くが、すぐに真実を知るに至る。そして二人はひとつの計画を実行に移した。ドイツ映画「二人のロッテ」のハリウッド版。

好きな映画をたまたまもう一度見たというだけなのだけれども、女の子の父になろうという自分にとっては、昔に見たときとまた違った気持ちがあった。みんな見れ。

腑抜けども、悲しみの愛をみせろ

2008

 

両親の訃報を受け、東京から山間の田舎に戻った姉・香澄。家には母の連れ子だった兄・穴道、その嫁・待子、そして内向的な妹・清深がいた。香澄は女優を目指し上京したが、自分本位な性格が災いし、女優活動も頭打ちになた折だった。そんな姉の帰省により、再び姉妹は激しくぶつかり合う。

映画としてのできは素晴らしいのではないか。カメラといい色といい脚本といい俳優たちといい。短い中に緩急つけて凝集されていて良かったと思う。佐藤江梨子はこんなに演技できる人だったんですね。内容は原作の方がいいのかな。読もうかどうしようか。

SEX AND THE CITY [THE MOVIE] COLLECTOR’S EDITION

エイベックス・マーケティング 2009年1月23日

 

同名のTVドラマの続編としての映画。ニューヨークに住む4人の精力的な女性たちの愛と友情を描いた作品。

ドラマは2シーズンくらいしか見ていないが、映画は評判どおり良かった。個人的に好きなのはミランダのエピソード。

音符と昆布

年度: 2008 国: 日本 公開日: 2008/1/26

 

フードコーディネーター・モモは、鼻に障害があり、匂いを感じない。そんなモモに今まで聞かされていなかった姉・かりんが訪ねてくる。挙動不審のかりんはアスペルガー症候群だという。二人は何かを共有することができるのだろうか。

池脇千鶴さんファンなのでマイナスなことはあまり書きたくはないが、これはちょっと悲しかった。安っぽい演出は高級魚を化学調味料で調理しているような感じさえした。予算の都合か日程の都合だったのだろうか、残念な内容である。