ゆれる

2007

 

弟の猛は、故郷を離れ、東京でカメラマンとして成功。一方、兄・稔は実家のガソリンスタンドを継いで慎ましく生活している。母の一周忌に実家に帰った猛は幼馴染の智恵子と再会して、兄・稔と共に渓谷に出かける。その渓谷で事件が起こり、兄と弟の愛憎がぶつかりあう。

スタイリッシュなタイトルバック、象徴的なシーンやカットなど、洗練されている作品であると感じた。けれど、兄弟がいるせいか、逆に感情移入できなかった。物語がどんどん内に引っ張れるような内省的なストーリーで、ときに圧迫感を感じた。作者が持っていきたかった方向を冷静にみてしまった。リアルを追求して、物語にいるような典型的な人間になってしまっていたのではないかとも感じる。

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