文明の衝突

1998 集英社 サミュエル・ハンチントン, 鈴木 主税

 

文明のアイデンティティの境界でのぶつかり合いなどを主軸にした冷戦後の世界像を論じた書籍。

やっと読み終わった。長かった…。っていうか、進まなかった。図書館から電話がかかってきてしまった。とりあえず胃に流し込んだ。何度か反芻しないとダメかも。

シンドかったけど、おもしろかった。西欧化と近代化という2つの概念にまずビックリした。日本は近代化したけど西欧化はしなかったそうな。トルコは近代化と西欧化を両方した。だから西欧化の方に破綻が来ていると…。ケマルゥゥーーーみたいな。近代化に西欧化は必要ないという。たしかに結果的にはそうだ。経済的発展によって非西欧の自文化に自信ができて国家のアイデンティティが重要になってくるってのはフリードマンに近いのか?あと人口の比率と、紛争の相関関係。共産主義の失敗は西欧主義の失敗の予兆だ。とか、いろいろ書ききれない。まあ、エジプトが栄えた時代もあったし、ローマが世界の中心だった時代、イスタンブールがスペインがイギリスが、、、そしてニューヨークが世界の中心だった時代があったと言われるのだろう。

日経ビジネスではアメリカの研究者が「あの欠陥理論!!」と否定していたが、文明を中心にした視点は面白いと思う。けれど、企業や軍事産業、暗躍するCIA、モサドなどの諜報機関にはふれられておらず、民意によって国が動いているという口ぶりが、なんとも空々しい。

つーか、日本も美しい国とか言っていないで、もうちっと具体的にアジアの中の日本のアイデンティティを定義しなおさないとダメなんじゃないか?と思う。儒教的な思想とかも。それが国家の品格とかなのか?

まあ、血肉になる主食の後はデザート(小説)だ( ´Д`)ハァハァ

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