本日公休

2024 ザジフィルムズ/オリオフィルムズ フー・ティエンユー

単館映画のサイトで見て気になったので映画館に足を運んだ。台湾が好きなので見たのもあったが、物語が期待以上の作品だった。

登場人物

 アールイは台中の下町で40年にわたり理髪店を営む店主。時が止まったような佇まいのお店である。アールイはお客さんを大事にして、そろそろ散髪の時期ではないかと電話をする。チュアンは次女リンの別れた夫だが、近くで自動車修理を営む。温厚で優しくアールイに息子を見せにきたりと、周辺にいろいろ世話を焼く。長男ナンは定職につかずアールイの周りをウロウロしている。

物語の始まり

 アールイのお店には何十年も通っている常連客が入ったり出たりしていて、半ば溜まり場のようにもなっている。しかし、そんなある日、アールイは古びた愛車をチュアンに修理してもらうと、店に「本日公休」の札を掲げ出発する。偶然に家を空けたアールイに近所の人や家族は心配する。そんなアールイは、遠くの町に住む常連客が病床にあると聞き、出張散髪に向かっていた。

テーマ

 人と人のつながりによって人生はできている。そして時の流れは恐ろしく早く、すぐに年老いてしまう。けれど、ときの流れにそって人と人とは交わって、心の交流がある。理髪店は時には家族とよりも長い間、人によりそっていく存在。時間はみなに平等に与えられている。時間や人の交流はお金よりも貴重なものである。

最後に

 めずらしく素晴らしい台湾映画だった。人と人の人生をかけた交流には涙が出る。お客様との濃厚な関係も台湾ぽっくで良い。あと自分の子供たちもうまくいっていないのが現実的だった。そういうことはありそう。

 人生がこれから始まろうとしている人よりは30代から40代の人にささるんじゃないかな。人生って一瞬です。まだまだ人生はあると鷹を括っている人におすすめです!

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