眠れるラプンツェル

2006 角川書店 山本 文緒

 

「結婚したら、楽だった。毎日毎日そりゃあ呑気である。退屈でしょう、と言う他人もいるけれど、もし本当に退屈がいやならば、とっくの昔に私は働きに出ているだろう。
退屈でない生活など、考えただけでもぞっとする。何しろ私は子供の頃から怠け者で、毎日同じ時間に起きて同じ電車に乗って学校へ行くのが苦痛で堪らなかった。」

旦那は帰ってこない。パチンコ、ファミコン、ビデオ、テレビ、猫、昼寝の生活の中で、隣の家の中学生と親交を持つようになる。団地主婦の物語。

山本文緒にしてはライトな内容だった。けど、切り口がやっぱりいいな。

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