
ジェームズ・L・ブルックス
登場人物
メルヴィンはマンハッタンに暮らす中年の売れっ子小説家だが、強迫神経症で自己中心的で差別的な人間であった。潔癖症でひとり暮らしである。キャロルは行きつけのレストランのウエイトレスで、喘息の子供がいる。隣人のサイモンは画家で、子犬を買っている。
物語の始まり
メルヴィンは隣人のサイモンと折り合いが悪く、迷い込んできた飼い犬をダストシュートに入れてしまう。そんなメルヴィンはいつものようにレストランに行く。偏屈なメルヴィンはキャロルしか相手にしてくれない。隣人サイモンはモデルになる男性を部屋にいれるが、悪い仲間を入るように手引して、強盗を働く。それに気付いたサイモンは強盗に暴行され入院することになってしまう。子犬を見る人がだれもおらず、メルヴィンはサイモンが入院している間に面倒をみることになってしまう。子犬と一緒に暮らしはじめると一人のときよりも楽しく暮らせるようになっていく。
テーマ
孤独な偏屈な中年の変化。人間性と作品は関係ない。金持ちの男性に弱い女性が尽くすというようなミソジニーの構造もある。
最後に
ジャック・ニコルソンの独特の演技が光る作品。キャロル役のヘレン・ハントが美しくて見とれてしまう。病気で素直な言動ができない人もいるのかもしれない。嫌なジャックがキャロルを美しくしている気もするし、カメラマンが気合をいれて撮っているのかもしれない。複雑な人間が描いているからか、なんか好きな映画である。